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最強魔王の背後霊  作者: のぞぞ
本戦前編
43/63

風馬と犬神



「やっぱり弘太君は強いね。」


風馬は、関と猿神に向かって言った。


「今回は間に合ったと思ったのに結局やられてしまったな。」

猿神は悔しそうな顔で風馬のほうを見た。


「私もふうくんを守ることができませんでした。」

関も悔しそうな表情をしていた。



そんな3人に弘太が近づいてきた。


「風馬!今日はありがとう!まさか、風馬の魔法にあんな使い方があったなんて驚いたよ。」


「そうよ!そのせいでまた私の意味が無くなったじゃない。」

春は拗ねながらも風馬の魔法に感心していた。


「僕は、弘太さんに勝ちたかったんです!そのために色々やって、やっとのことでこの魔法を手に入れたんです!それなのに!」

風馬は泣きそうな顔をしながら弘太に言った。


「だから・・・。」


「だから絶対!本戦勝ち進んでくださいよ!」


「僕たちを2回も倒したんですから!」


風馬はそういうと、関と猿神と共に去っていった。




「あんなこと言われたら僕らも負けられないな。」

弘太は真剣な顔で春を見つめながらそう言った。


「ええ、そうね。本戦優勝しないといけないわね。」

春もまた、風馬の言葉を頭に浮かべながら気を引き締めた。




なお、そのころ康太は猿神にやられて気絶していた。








そしていよいよ、本戦の二日前、犬神と伊達、そして秋が学校に来た。


「弘太久しぶり!顔つき変わったね。また強くなったの?」

犬神が弘太のほうに嬉しそうに話しかけてきた。


「俺のチームの強くなったから、もし本戦で当たっても負けないけどね!」

弘太のほうを見ながら犬神はそういうと笑い出した。


「僕らだって負けないさ!この2か月で驚くほど強くなったんだ!」

弘太も負けじと犬神のほうを見ながら堂々と言い放つ。


その言葉に、春は頬を赤らめ、康太は両手を組んでドヤ顔をしていた。


そんな3人に伊達が近づいてきた。


「まぁ、おまえらが本戦で勝ち上がれるかはわからないけどな。」


「いいや、弘太たちなら勝ち上がってくるよ。そして俺に負けるのさ。」


伊達の言葉に対して、弘太たちより先に犬神が反論する。


「まぁ、俺らが優勝するから楽しみにしていろよ!」

伊達は反論されたことに、気付いてないのかドヤ顔で言い放った。


「犬神にも、冬姉にも負けないさ!それだけの特訓を僕らはしてきたんだから!」


そしていよいよ、本戦が始まる。



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