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最強魔王の背後霊  作者: のぞぞ
勇者と伝説の島
32/63

勇者の島、少年の気持ち


 

突然現れた見知らぬ男に、陸は石にされてしまった。


怖くて動けなかった。

その間に、愛も石にされてしまった。


そして、その男は弘太と戦っているけど、弘太の攻撃は当たらない。

怜は泣きながらうずくまっている。


健は決意した。

「お前の相手は、俺だ!!!」

< 無色魔法 電光石火 >


健は持てる限りの力で仮面の男にとびかかった。


「せっかくの戦いの邪魔はだめだよ?」

仮面の男は少し怒ったような口調でそういうと、ゆっくりとこちらに手を伸ばしてきた。




そこで、健の動作は途絶えた。






「戦いの邪魔しちゃって悪い子だったね?」

ハチは弘太へとそう語りかけた。


陸と愛、そして健までも石にされてしまった。



そして、怜も、泣きながら震えている。


「なんで、こんなことをするんだ!」


「そんなの、君と戦うためだよ。今まで、君より強い人と何回も戦って倒してきた。でも、君みたいに感情的で直線的なのになんだかワクワクさせられちゃうのは初めてなんだ!

あの時だって、山で殺人犯を殺してたら、そこに学生が来たから殺人犯の振りして遊んでみたら、最後にはやられちゃったんだもん!」


ハチの言葉に、弘太は、野外演習での出来事を思い出した。

「おまえ、サクラギなのか?」


「ハハ!やっと思い出した?久しぶりだね?あの時死にかけた坊やは元気にしてる?」


康太のことを言ってるのであろう、ハチの言葉に、弘太はさらに高ぶる。


「お前だけは許さない!この島の子供たちを巻き込んだこと!そして、康太のこと!全部後悔させてやる!」




< 黄魔法 雷無双 >


次の瞬間、初めて弘太の拳がハチにヒットした。


「ハハ!やるじゃないか!でも、攻撃の後、そんな体制じゃだめだよ?」


ハチに攻撃を当てた弘太だったが、その勢いのまま転んでしまっていた。


「それでも一撃あてた!もう一回だ!」


「同じ手は食わないよ!」

そう言うと、向かってきた弘太の直線的な攻撃からルートをずらした。



「まだだ!」


弘太は、ハチの横を通り過ぎる瞬間、全魔力を放電させた。



突然のことに、ハチのガードも間に合わず、食らってしまう。


「ほら!やっぱりおもしろい!最高だよ!」


ハチは、ダメージを受け、動けなくなりながらも笑っていた。


「まぁ、今回も楽しめたし、この辺で終わりにしえあげるよ。」


< 灰魔法 風化灰 >


その魔法と共にハチと名乗る仮面の男は消えていった。





そして、石にされていた3人も無事に元に戻った。



「3人とも大丈夫だったか?」


健も愛も陸もその場に倒れこんだ。


「弘太さん、怖かったです。いきなり体が動かなくなって、愛や健も石にされて、怖くて怖くて・・・。」

陸は、本当に怖かったらしく、その場で泣きそうになっていた。



「弘太さん、ありがとうございました。本当にたすかってよかったです。」

愛も、力ない声でそう言った。


「俺、自分はもっと強いと思ってた。弘太の助けになると思ってた。でも何もできなかった。ほんとに、なんにも!」

健は、悔しさのままに、その場で泣き崩れた。


「そんなことはない!健がいなかったら、今頃、僕が石になっていたかもしれない!健の勇気が僕を救ったんだ!」


弘太の言葉に、健はもっと泣き、3人が落ち着くまで弘太は優しく見守った。






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