勇者、神様になる。
島に上陸すると、4人の子供たちがいた。僕の姿を見ると、こちらに来て話しかけてきた。
「お兄さん、都会から来たのかい?」
一人の少年が話しかけてきた。
「うん、そうだよ。勇者のことについて知りたくてね。みんなは勇者の伝説を知ってる?」
4人の中で一番大きな子が答えた。。
「俺の名前は健だ!勇者様の話を聞かせてやるから、都会のことを教えてくれ!」
その子の言葉に、後ろの3人もキラキラとした目でこちらを見ている。
「うん、いいよ!あと僕のことは弘太って呼んでくれ!」
4人はとてもうれしそうに喜んだ。
「弘太さん!都会の学校ってどんななんだ?」「弘太!女の人は美人なのか?」「建物は全部とってもおっきいんか?」
みんな一斉に質問をしてきて訳が分からなくなる。
「先に自己紹介してもらってもいいかな?その後、一人ずつ順番に質問に答えていくから!」
「「「はーい!」」」
「俺は健ってんだ!10歳で、いつか都会に住みたいと思ってる!」
都会をどんだけすごいと思っているのか、期待に満ちた目をしている。
「僕は、陸で、こっちが妹の怜です。僕はいつか都会に行って有名な発明家になりたいです。妹はあまりしゃべらないけど、弘太さんのことを嫌ってるわけじゃないから分かってほしいです。」
眼鏡の少年は、妹に袖をつかまれながらそう言った。
「うちは、愛っていいます!この島が大好きです!家は宿屋をやってるから、よかったら来てください。」
スポーティな少女は完璧な営業スマイルで微笑んだ。
それから4人に、自分の周りのいろんな話をした。4人は、どんな些細な話にもオーバーリアクションで話しているのが楽しくなってきた。
「愛―!みんなー!お昼の時間よー!」
遠くから女性がこちらに向かっていってきた。
「はーい、お母さん!」
そこには、愛によく似た女性が立っていた。
「あら?初めまして、旅の方ですか?」
娘と同じく、完璧な営業スマイルで微笑んだ。
「はい、そうです。丁度、宿も探していて、愛良ちゃんのところに止めてもらおうと思っていたんですけど・・・。」
「えぇ、大丈夫ですよ!丁度、お昼時ですから、ご一緒にどうですか?」
僕はそのまま、宿に案内してもらった。
「弘太さんは、何をしに来られたんですか?」
ご飯を食べていると、おかみさんが訪ねてきた。
「勇者の伝説を聞いて、ここに来たんです。」
その言葉に、女将さんは笑顔になった。
「そうなんですね!うちの島では勇者様が神様じゃから、大歓迎させてもらうよ。うちの宿に泊まっていくんでしょ?」
勇者の話になると女将さんはフランクになった。
「勇者の伝説について聞かせてもらってもいいですか?」
「それなら、うちの父ちゃんが詳しいから、それまで待ってたら?」
「弘太さん!遊びましょう!」
女将さんと話していると、ご飯を食べ終わった子供たちがこちらに来た。
(まぁ、急ぐわけでもないし、いいかな。)
「いいよ!遊ぼうか!女将さん、旦那さんっていつごろ帰られますか?」
「日が落ちるころには帰ってくるから、それまでこの子たちの面倒見たげて!」
「分かりました。行ってきます。」
二人の話を聞いて、子供たちは大喜びだ。




