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最強魔王の背後霊  作者: のぞぞ
宿主、学内対抗戦予選
22/63

宿主、優勝する!


(あれ?なんで僕は寝ているんだ?たしか、猿神と戦っていたはずなのに。)


康太が目を覚ますと室内にいた。ふと横を見ると、猿神がいた。


「やっと目が覚めたか、おいらとの戦い、見事だったぞ!」


「僕は負けたんですよね・・・。」

康太は、試合のことを思い出す。


「あぁ、おまえの負けだ。しかし、最後の一撃はよかった。」


康太は、悲しそうな顔をしている。

「それでも負けは負けです。僕は弘太君たちを守れなかった。」


「いや、おまえはちゃんと守ったぞ。おいらから、仲間たちを。」


その言葉を聞いて、康太はきょとんとしていた。

すると、その部屋の扉が開かれ、弘太と春が入ってきた。


「康太!目が覚めたんだ!猿神もありがとう!」

弘太が笑顔でこちらに向かって話しかけてきた。


「ごめん、僕のせいで・・・。」

康太が悲しそうな顔で言うと、

「なにを言っているんだ!康太が猿神を足止めしてくれたから僕らが勝ったんだよ!」


その言葉を聞いて、康太は驚いた。

「僕らが勝った?負けたんじゃないの?」


「私たちは勝って本戦の出場権を得たのよ。康太が起きるのを学年中のみんなが待ってるわ。」


その言葉を聞いて、僕は喜びのあまりベッドから飛び起きた。








「それではこれより、表彰式を行う。それでは、各パート優勝チーム6名、壇上へ!」


早雲先生に呼ばれ、僕たちは壇上へあがった。


「まず、Aパート優勝、織田弘太、前田春、斎藤康太 汝らはすべての力を出し切り、学内対抗戦の予選を勝ち抜き、本戦に出場する権利と共に、その実力を示したことをここに評する。おめでとう!」

先生からの言葉とともに、赤く輝くメダルを授与された。


「次にBパート優勝、犬神瞬、伊達剛紀、七條秋奈 汝らは圧倒的実力で自らの力を示し、学内対抗戦の予選を勝ち抜き、本戦に出場する権利と共に、その実力を示したことをここに評する。おめでとう!」

瞬たちには青色のメダルが渡されていた。


「さて、優勝特典として、本戦まで2か月間の授業の免除がある。如何するのかは各自の任せるから考えておいてくれ!」


「それでは、授賞式はこれで閉会とする!」


授賞式が終り、表彰台を降りると、瞬が話しかけてきた。


「弘太、優勝おめでとう!本戦でなら勝ち進めば確実に戦えるから楽しみだよ。」

瞬の言葉に、改めて優勝したことを実感するとともに、Bパートの決勝を思い出す。


「瞬たちこそ、圧勝だったじゃないか!まぁ、2か月の間に瞬なんかに負けないくらい強くなるから!」


「そっか!楽しみにしてるよ。」

そういうと、瞬は立ち去って行った。


「弘太!風馬くんが話があるんだって!」


ふと後ろを見ると、春の後ろに、風馬と関がいた。





「弘太君、ごめんなさい。僕のせいで試合が中途半端になってしまって・・・。」


風馬は泣きそうな顔で、関も負けたことを気にしているのか、落ち込んだ顔でこちらを見ている。


「3人ともすごかったよ、風馬の魔法を最大限に生かして、猿神の体術も、関のスピードもすごかった。今まで戦ってきた中で、圧倒的に最高のチームだったよ。僕らも風馬たちに勝てたことが自信につながったよ!僕らのチームはやっぱりすごいってね!」


弘太が笑顔でそう言うと、風馬と関は二人とも笑顔になった。

「ふたりともすごかったわよ!私なんて何もできなかったんだから!まぁ、弘太と康太のおかげで勝てたけどね!」



「本当に、見てるだけだったもんね。」

弘太が笑いながら言うと、春は怒りながらポコポコと弘太をたたき、風馬と関は二人とも大笑いしていた。



僕たち4人はそのまま、試合の時や、魔法の話などをして盛り上がった。風馬と関が許嫁だったことなど、色々なドッキリがあって面白かった。少し離れたところでは、康太と猿神が二人で話していた。











「負けちゃったね。」

帰り道、風馬は悲しそうに、関と猿神に言った。


「ごめんね、私がふうくんを守れなかったから。」


「いんや、おいらがもっと早く康太を倒せていたら。」


3人は暗い雰囲気になってしまった。


「でも、別に死んだわけじゃないし、まだまだおいらたちは1年生のひよっこだぞ!これから強くなれば問題ないやろ!一緒に強くなるぞ!風馬もそんなへこたれた顔しないで、元気出せ!」


「そうよ!ふうくんのためならまだまだ強くなれる!だから、ふうくんも強くなって、来年はリベンジしましょう!来年は、予選どころか、本戦も優勝するんだから!」





二人の言葉に、風馬は思わず泣いてしまった。

「ありがとう。二人とチームでよかった。これからもずっと一緒だよ!」


「なに言ってんだ!おいらがこんな楽しい学校生活を過ごせてるのも、本気で試合に臨めたのも全部、風馬のおかげだぜ!」


「そうよ!私だって、ふうくんがいなかったら、今でも家から出ていなかったっと思います!ふうくんのおかげなんです!」


泣きじゃくる風馬を猿神は笑い、関は優しく頭を撫でた。




ここで、予選編は終わりになります!

明日からは1話ずつの投稿になるので、よろしくお願いいます!

あと、評価や感想をもらえるとうれしいです!

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