表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強魔王の背後霊  作者: のぞぞ
地獄の野外演習
12/63

背後霊、死にかける。

サクラギの魔力が高まっている。いったい何にをするつもりなのか。

麻痺して動かないサクラギだったが、今までで一番最大の魔力を集中していた。



「お前ら二人だけでも道連れにしてやるよ!」


< 赤魔法 大粉塵爆発 >

サクラギの高まった魔力がサクラギを包み、赤く収束していく。


<これはまずい、水魔法を使え!>

(はい!)


< 水魔法 水膜球 >

持てるだけの魔力で自分と斎藤の周りに水の結界を発生させ、攻撃に備えた。

次の瞬間、すさまじい爆発音とともに、周りは焼け野原となり、サクラギも消え去っていた。


<どうやらあれは、自爆魔法のようだな。それにしてもすさまじい威力だった。危なかったな。>

その言葉を聞くこともなく、織田は倒れ込んだ。

<仕方ない、今だけは我が守ってやろう。>


織田も斎藤も、その言葉は聞こえていないはずなのに、安心しきった顔で寝ていた。






その様子を、空から見守る一人の男がいた。


「あれが、弘太の言っていた魔法か・・・。すごかったな。下手したら負けるかもしれないな。」

そうつぶやく、犬神瞬は、にっこりと笑ってその場を去った。







翌日、弘太は目を覚ますと、自宅のベッドの上にいた。


<目が覚めたか、弘太よ。魔力を使いすぎたようだな。丸一日近く眠っていたぞ。しかし、やっと現実でも魔法が使えたな。>


僕は、昨日のできごとを、自分が魔法を使ったことを思い出し、感動していた。


(本当に魔法を使ったんですね・・・。)


<あぁ、あのあと本当に大変だったんだぞ、警察がきて、事情を知りたいとか、先生らには勝手な行動をしてと怒られたしな。>


(え?どういうこと?)


<弘太の体を代わりに動かしていたのだ。>


(なにしてるんですか!変なことはしてないですよね?)

ルシが自分の体に入った姿を想像し、動揺を隠しきれない。


<あぁ、警察などからは、きついから後日にしてくれと逃げたぞ。あと、あまり人前で我の教えた魔法を使わないほうがいいかもしれん。>

魔王は神妙な面持ちで言った。


(なぜですか?)


<我の使う魔法は、今と違いすぎるからな、腕輪をした状態で魔法を使ったというだけで研究させてほしいと言ってくるものもいたが、その場で腕輪を壊して、故障したことにした。あまり、研究なんぞされてもいいことはないからな。>


(わ、わかりました。)



<今日の鍛錬はしないから、しっかり体を休めろ。魔力もまだ戻ってないからな。>

魔王は、弘太に優しい顔でそう語りかけた。


その言葉を聞き、弘太は再び深い眠りについた。


<本当に、よくやったな。弘太よ。>

魔王は、優しく弘太の顔を見た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ