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幼馴染と今朝の子


SHRが終わるとダッシュで1年の使う下駄箱まで向かった。話し合いの結果クラスがわからないというのもありここで待つのが一番効率がいいということになったからだ。下駄箱前の廊下に着くとそこで俺は厄介な奴に出会ってしまった。幼馴染の宇佐美律花だ。


「かい!こんなところでどうしたので何してるの?」


俺の方へ駆け寄りきょとんと首を傾げる律花。ツインテールがサラッと揺れて幼馴染ながら可愛いと思う。


「人を待ってるんだよ」


俺がそう言うと、途端に不機嫌顔になる律花。俺、なんか悪いこと言ったかなぁ…


「それって、男?女?」


「えっ、女だけど?」


その言葉で余計に律花の顔が険しくなった。


「わかった。私も一緒に探してあげるからどんな子か教えて。」


いや、そんな不機嫌な顔させちゃったのに探すの手伝ってもらうのは流石に悪いと思う。


「いいよ、そんなに不機嫌な顔してんだし」


「そんな顔してない!!!」


その時、今朝見た黒髪が目に入った。


「雪村友音ちゃん!」


驚いたように彼女は振り向く。だがしかし、目が合わない。彼女は何故か律花の方を凝視してる。律花と知り合いなのだろうか?少しして、ふと気がついたように彼女が顔を上げてやっと目が合った。


「今朝会った高梨 快です。あの、少し俺についてきてくれるかな?」


彼女は不思議そうにおらの顔を見る。


「私、何かしましたか?」


そこで俺は自分の説明不足に気がついた。


「いや、違うんだ。ごめん…急に驚いたよね?」


「まぁ、はい。」


「えっと俺さ、今朝写真撮ってるの見たじゃん?それ見てさ、写真好きなのかな?って思って。部活の勧誘をしたくて君を待ってました!」


「………。」


彼女は何故か黙ってしまった。

もしかして、そこまで写真好きじゃなかったのかな?でも、千尋達には連れてくるって言っちゃったしどうしよ。


「と、とりあえず!見学だけでもしない?」


俺は慌てて言った。


「わかりました、行きます。」


彼女が頷いてくれて、俺はホッとした。

そして気づく。彼女を誘うのに必死になっていて律花を忘れていたこと、彼女が涙目で俺を見ていたこと。

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