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「うう・・・背中が寒いよあかね~。しかも恥ずかしいよ~。わたしにこんな恰好は似合わないよー。絶対男子が女装してるとか思われるよー。」


結局、あの後あかねの後ろに控えていた美女軍団に捕まってしまい、あっという間にドレスに着替えさせられてしまった。20分の間にエステやメイク、着替えまで全て終わらしてしまったのだから美女ってすごいなと思う。しかし・・・わたしのこの格好はどうなのだろうか・・・。髪は編みこみサイドアップに深い青色のドレスである。きれいなお姉さま方がやってくださっただけあって本当にきれいにまとまっている。が、だてに高校三年間男装で通していただけにこんな恰好が似合っているとは思えない。


「往生際が悪いですわよ。だいたいそこまで似合っていてよくそんなことが言えますわね。」


「そうですよ瑞姫様。肌もツルツルだし、スタイルは抜群によろしいですし。」


「むしろ何故今までこのスタイルをわざわざ隠していらっしゃったのかが理解不能です。」


瑞姫を仕上げた美女軍団・・・もといスタイリストたちは呆れていた。彼女は男が女装しているように見えてしまうなどと先ほどから嘆いているが、それは全く見当はずれな嘆きである。化粧こそしていなかったものの手入れはきちんとされていたであろう肌。男装をしていたせいか中性的で見目麗しい顔だし、武道をしていた体は引き締まっていて細いが出るところは出ている。ついでに言えば、群青色の瞳が色香をはなつ。


そうして瑞姫の嘆きは黙殺され、ドナドナされる子牛のように会場に連れて行かれた。







うーん・・・この状況は一体なんだろうか。

なんか男装してた頃よりも集まる視線が多いな・・・特に男子が多くて落ち着かない。はっもしかしてわたしのこの格好が似合わないと笑っているのか!?・・・いや、それはないと信じたい。

それに、今のところ何のポカもしてないはずなんだけど。


「・・・しかし足が疲れたな。ちょっと外で休もう。」


そうひとりごちて気配を消して会場から出る。せいぜい優雅に歩いてやろう。


この大学、パーティー会場もあれば薔薇園なんてものまであるのだ。

さくさくと歩いていくと3分くらいでついた。素晴らしい薔薇たちが眼前に広がる。

薔薇の華やかな香りは好きだ。けど同時に苛立ちもする。

毒々しい感情をもった彼女たちは皆一様に薔薇の香りや色を好んでいたから。


はぁっ、とため息を吐くと自己嫌悪ばかりが胸に残り気持ちがささくれ立つ。


突然、背後に気配を感じた。自分が気配を感じられなかったことに驚く。

振り返ると、銀髪に血のような赤い目の若い男が立っていた。

視線が交差すること数秒。


「どうしたの、お姉さん。なにか、嫌なことでも、あった?」


「あ、ああ、そうだね。ちょっと嫌なことっていうか・・・まあ疲れたのかな。休みたくなったんだよ。わたしは瑞姫だ。君は?」


「・・・レオ。瑞姫、さん?俺のこと・・・覚えてないよね。」


「え?」


最後の方はよく聞き取れなかったが、どうやら相手の方には面識があるらしい。

この場にいるということは先輩か新入生だと思うのだが、とてもそんな風には見えない。

目を向けてみると、レオの周りにはあまり音がない。色も淡い。ただひたすらに静かだ。


「じゃあね。今度は、俺のこと、思い出して。」


「えっ、ちょまっ」


なんだかよくわからないうちにいってしまった。一体なんだったんだ。

そういえば、あの白銀の光を前にもどこかでみたような・・・?

ま、いっか。


さて、会場に戻ろう。

あー高校に続いて大学の人たちも一癖二癖ありそうだな・・・。



















あと何人登場させれば丁度いいかなぁと悩む今日この頃です。


最近なかなか忙しくなってきまして、更新が遅れがちになるかもしれません。

どうぞよろしくお付き合いください。


あ、次回は普通(?)のキャンパスライフです。

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