46、最善手
俺はまたしても蘇った。何故だか解らんが、またしても蘇った。勿論知らない場所。この世界でも俺は元々いた扱いになっている。それだけじゃない。今度は、【絶命】も【無情】もいる。その名前を与えたのも俺だ。一方、俺は二人から【最悪】を与えられているがな。まあ、それはその後の話だが。
蘇った俺は、発達した文明を次々と理解していき、殆どの機械を弄れるようになった。それを【絶命】や【無情】は不思議そうに眺めている。
俺は裕福な人物だったようで、欲しいものは全て金で買えた。時空の歪システムもそうだ。闇の業者から買った。
俺はそのシステムを使い、俺が恨んでいるやつを次々に蘇らせた。といっても、時間を操って過去に行き、攫ってきただけなんだがな。その数は十二人。そして、俺は復讐ゲームに使う用の牢獄に、携帯端末、プレイヤー達の道具を買った。牢獄内を改造することもし、俺は、このゲームのために全財産を使い果たし、借金までした。それでもいい。俺は、そのために蘇ったんだ。
【不明】を転移させる時の事故は、ある意味ではよかったとは思う。今でもな。
俺はゲームの内容を考えた。プレイヤー達が苦しみ、俺が楽しめるようなもの。そうして一番最初に思いついたのが、≪一方的殺人・独り抜け孤独戦争≫だ。そのゲームは次に行うとするかな。
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以上が俺の過去だ。俺が誰だかわかったか?気付ければ大したもんだ、なんて言っちゃあダメか。大体、俺の恨みについてはほんの一部しか語ってないしな。
さっきも言ったとは思うが、次のゲームは≪一方的殺人・独り抜け孤独戦争≫だ。プレイヤー達の反応が気になるな。さっさと行いたい。プレイヤーもひとつの部屋に集まった。後は三回に転送するだけだ。
そういえば、【絶命】が死んだな。あいつはやはり使えなかった。残念だが、プレイヤー達周辺の行動は全て見えているからな。何をしても無駄だ。
そこまでか。結局俺が言いたかったのは、このゲームはプレイヤー全員に対する復讐だってことだよ。そのために、俺は最低最悪の人間になった。別に後悔なんかしてない。それが最善手だと思ったからさ。
そういうわけだ。俺は同情なんか求めないぜ。それじゃあな。あばよ。
過去編終了。結構短くなった。




