2、【双旋風】② 密室
中に入ると、扉は勝手に閉まり、自動ロックがかかった。こちらからは開かない。
部屋の構造を見てみる。正方形の部屋には開かない扉がひとつ。それ以外に扉と見て取れるものはない。あるものといえば、真正面に銀色の壁のようなものが部屋の壁に張り付けられてある。形も大きさも扉と全く同じくらいだ。よくみれば、入り口から見て右の壁には金色、左には銅色の壁が、銀色の壁と同じように張り付けてある。
天井には無数のナイフ。多分これが落ちてくるのだろう。床には石が大量に転がっている。これらは一体何を意味するのか。
しばらくすると、どこからともなくさっきの誰かの声がした。
「この部屋の仕掛けを説明する。お前にはこの部屋を、五分で脱出してもらう。五分を過ぎたらどうなるか、お前は気付いているだろうが、天井にぶら下がっているナイフが全て落ちてくる。
そして、その壁は抜け道を隠している。壁は三つあるのだが、抜け道はひとつしかない。
これだけでは分からないだろうから、ヒントをやろう。そうだな、『照らすもの』と『消すもの』。二つの鍵は、探さなくても見えるはずだ。なんて、こんなもんかな」
誰かの声は、そこで途切れた。
さて、どうやって攻略するか。