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CRISIS  作者: 54
現実的鬼遊戯
13/63

12、【双旋風】⑤ 殺人ゲーム

しつこい登場人物紹介があります。どう考えてもいらないですが、一応文字稼ぎのために。あ、これは無かったことに(恥)。

 俺は二本。死ぬ前は一本だったが、今はわけあって二本だ。


 そういえば、俺の待機している部屋に一枚の紙が落ちていたんだ。大きさは、学校なんかで配られるプリントなんかと同じA4サイズの紙だな。実はその紙にな、十三人全員の名簿がプリントされていたんだ。今から、全員の名前を読み上げる。


 【常闇】

     これは俺の祖先か?まあ良い。こいつの特徴は何年も放っておいていたのびきった黒髪だな。


 【双旋風】

     これは俺だ。二本の棒を持っているのさ。


 【不明】

     こいつは俺の子孫らしき人物。詳細は不明だ。此処まで来ると、本人の特徴と掛けてるみたいだな。


 【荒廃】

     何処かの寺の和尚みたいなヤツだ。


 【黒雲】

     寺で仕えていた悪ガキらしい。【常闇】の同僚だな。


 【刹那】

     上に同じく。そして、こいつは足が速いらしい。


 【殲滅】

     上に同じく。こいつは破壊衝動旺盛なヤツだ。使い方が変だったかな。


 【名無】

     上に同じく。こいつは人を騙すのが得意なんだな。敵には回したくないやつだ。


 【逆風】

     安國寺とか言う寺の近くに住んでいた大富豪。


 【割符】

     【常闇】のいた時代の将軍だ。確か名前は、足利義満だったかな。


 【衛星】

     将軍の家来だ。忠義心が強いそうだな。


 【神速】

     上に同じく。ネズミ面の家来で、足が速い。


 【文殊】

     俺のいた寺の五人衆のリーダー格だ。こいつは途轍もなく頭がいい。


 とまあ、こんなもんかな。

 さて、俺はこの部屋で指示を待ち続けることにしよう。



 ===しばらく待つ。===



「プレイヤーが揃った。それでは、ゲームを始める。今回のゲームは、一対一の真剣勝負だ。決して手を抜くなよ。手を抜いたら間違いなく…………、」


死ぬ(’’)

 何だって?

「今回のゲームは、簡単に言えば殺し合いだ。どんな手段を使ってもいい。相手の事など考えるな。常に自分の事だけを考えろ。

このゲームに名前を付けるとしたら…、そうだな、≪リアル鬼ごっこ≫だ。お前達も本や何かで見たことあるだろう?あれ、見たことない奴もいるか?アンデットだったっけな。

突然だが、ゲームのルールの説明をする。


プレイヤーは二人。『鬼』と『人』に分かれ、『鬼』は『人』を追い、『人』は『鬼』から逃げる。此処までは普通の鬼ごっこと同じだな。

次だ。制限時間は三十分。制限時間をすぎると各階にある発火装置が作動し、この監獄自体が炎上する。

『鬼』のプレイヤーだけが直接的な殺害が可能だ。『人』は原則として、反抗を許されていない。ルールを破った場合、残り制限時間に関係なく、監獄が炎上する。

プレイヤーは三つのフロアを自由に移動しても良いが、その先はロックがかかっていて行けない。よいな?

最後だが、十分に一度、『鬼』と『人』が入れ替わる。こんなもんだ」


 気付いたのだが、このゲーム、『人』のプレイヤーにとってはかなり不利なゲームだ。例えば、俺が最初に『人』だったとする。そうすれば、俺は最初の十分は『鬼』から逃げ回る事になる。十分経ったとしても、次の十分までに相手を殺せなければ、再び『鬼』と『人』が入れ替わり、俺に待っているのは『鬼』による殺害か、制限時間切れなどによる監獄の炎上。つまりは死。そして、プレイヤーが『鬼』である時間を考えると、俺が十分であるのに対し、相手は二十分。これは最高の不平等といえる。

 とにかく、俺は『人』にはなりたくない。変な言い方だが、俺が『人』だったら絶望的な状況なのだ。交替直後の十分を逃したら死ぬしかない。そういう役割。


 しばらくして、誰かの声が聞こえた。

「此処で、『鬼』と『人』の発表をする。鬼のプレイヤーは―――」

 頼む、俺であってくれ。


「【殲滅】だ」

 そんな期待とは裏腹に、『鬼』は相手だったようだ。

 という事は『人』は―――

「よって『人』は、【双旋風】だ。せいぜい頑張ってくれよ、二人とも」

 やっぱりか。これは不運としか言いようがない。クソッ。


 そういえば、俺の対戦相手は【殲滅】だったっけな。特徴は確か…、なんでも破壊する、だったな。あんまり好ましくないな。で、殺してどうしろっていうんだ?まさか、俺達に殺し合いをさせるのが誰かの目的だったのか?どの道こういう事をするヤツの頭は正常とは言えないな。そんな事はどうでもいいか。今は生き残る事だけを考えよう。相手には悪いが、このゲームに俺は勝つ。絶対に勝ってやる。どんな手を使ってでも勝つ。人間なら、そういう事を考える方が普通なのさ。誰かのために死のうなんて、こんな状況で言えるやつなんて存在しない。存在するはずがない。むしろ存在してほしくない。


 おっと、そんな事を想像している間に、結構な時間が過ぎていったようだな。そろそろゲームが始ま…、

「これより、殺人ゲーム第一号、≪現実的鬼遊戯≫を始める。制限時間は三十分だ」

 俺はタイマーの時間を三十分に設定し、部屋の適当な所に隠れる。こんな所で簡単に殺されたら洒落にならないからな。



 【殲滅】、悪いが、俺がこのゲームに勝ってやる。



 ********



 【双旋風】、悪ぃが、このゲームに勝つのは俺様だ。



 ********



 勝てば正義、負ければ偽善。本当の勝者は誰なのか。

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