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干支の引き継ぎ3

作者: しろぎつね

皆さま今年はどんな年でしたか。

来年はどんな年になると思いますか。

ここは空の上。

今年も干支の引き継ぎの時期になりました。


今年の干支の竜が目を閉じて静かに座っています。

「なんか疲れとらんか?」

イヌが心配そうに声をかけます。

竜は、すっと目を開けて、

「辰は正義や信用というイメージなのだが、今年はどうもいかんな」

と答えました。

「でもオリンピックとかあったじゃないか」

ウシが言います。

「変なはやり病とかなかったし」

ネズミが続けます。

でも竜は首を振って

「戦争も終わらぬし、天災も多すぎる」

とこぼすのでした。


「まあ、そんなに悲観するものではないよ」

ヘビがゆっくりと現れました。

「次の年は金運と再生の年だよ。何とかなるさ」

竜はヘビの方をびっくりした顔で見ました。

「さすがだ。そのプラス思考を見習いたいものだ」

ヘビは少し気取って、

「気が晴れたのならよかったよ」

と言いました。


「さて、酒にしよう」

トラが酒を持ってきました。

「今年一年お疲れ様でした」

ウサギが竜の杯に酒を注ぎます。

「ありがたい」

竜は一口飲んで、

「来年は任せた」

と言いました。

ヘビは笑って、

「気楽にいくさ」

と言いました。

「それはそうと、竜と俺はいくらでも飲めるから、たんと持ってきておくれよ」


その後、竜とヘビが空にしたたるで山ができたということです。

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