第十九話 親面会⑤
雅子は思いもよらず、自分の従順な息子が学校全体を騒がせるのを思わなかった。
Alphaとして、学校でOmegaと恋愛するのはいい。青春時代は煮え切らないもので、お互いに惹かれ合う理由があるから。しかし、彼が逃げるなんて、責任を取らない行動は男らしい態度は最悪!
反抗期と態度は関係ない!
雅子の太陽帯の血管が脈打ち、頭の中でうなりした。
何年も会っていない友人と会ったばかりで、自分の息子と友人の息子が恋愛関係だと知り、どんな気まずい場面だよ!
「光野!」
雅子が教室に入ると、彼女の視線はすぐ部屋に立つ光野にロックした。光野も初めてこんな怒っている雅子を見た。彼女が握っているほうきを見て、光野は本能的に後ずさりした。
「また逃げるつもりか!こっち来い!」
雅子の一喝。その声は教師たちも驚いた。見た目は柔らかそうで小柄な女性が、こんな爆発的な力を持っているとは思わなかった。
「ない…」
光野は雅子が持っているほうきを見つめ、口の中何を小さく言いた。
「何だ?母親として息子を教育する資格がないの?」
「いや、そういう問題じゃ…」
光野はあきれて、雅子の方に歩き出そうとしていた。
「太い。細い棒で叩かれるほうが痛いと聞いたことがある。」
「黙っれ。」
光野の答え聞いた正彦は可哀そうな表情を浮かんだ。目には光が宿り、まるで涙が滲んでいるようだ。
「もう少し優しくできないの?」
「しない。かわいそうなふりやめろ。」
二人の会話を聞いて、雅子はますます怒った。
クズ男!
これが私の息子?
雅子は正彦を観察した。
正彦は普段の強引で威圧的な態度がなくなり、Omegaの無力感が感じる。
うーん、身長は少し高いが、光野よりも半頭分ほど高い。しかし、容姿は確かに魅力的だ。雅子は正彦に対する第一印象は悪くない。しかし、息子の態度は腹立に立つ。
この会話は、ドラマで責任を持たないAlphaと区別あるのか?自分はこういう教育実行したのは思えない。
正彦は魅力的だった。光野はおそらく、美しい外見に自制心を失って恋愛の罠になっただろう。しかし、息子の冷たい態度を見て、明らかに責任を持ちたくないようだ。
これはだめ。自分の息子であっても、男であり、Alphaあり、このような状況で責任を取らないわいけないんだ。
光野が近寄ってこないのを見て、雅子はほうきを持って光野の方に歩いた。
光野は雅子が本当手を出そうのを見て、一歩後ろに退いた。
「恋してない。」
「まだ否定するか?責任を持たないなんて、みっともない!」




