第十九話 親面会④
鬼塚は逃げたカップルを追っている。この話題を読んだ直人は、教室から飛び出し、廊下で人を探しながら携帯のメッセージを見ていた。両親の背中が写る写真を見ると、彼の心はますます不安になった。
彼らはカップル?噂でも底がある!
彼らが恋愛しているのか、俺は毎時毎刻注目しているぞ!もし彼らが付き合っているなら、最初知るのは俺じゃないか!
間違いなく誤解されている。
直人がこの情報を読むとき、山崎も読んだ。山崎はビックリの際、直人は教室後ろのドアから飛び出した。山崎も反射的に追いかけた。直人が時折立ち止まり、携帯で最新情報を確認するながら走っていた。
「具体的な場所知らないか?」
「ついてるかよ。」
好奇だから。
「教員室の前に待ったら?もう捕まっているかもしれない。」
確かに。
直人と山崎は鬼塚の教員室に向かった。
一方、正彦と光野は鬼塚に捕まった。
名田高校は広いが、光野の体力は追いつかなかった。夜ご飯を食べていなかったため、低血糖に悩まされ、頭がふらふらし、唇が荒れていた。正彦は後ろを振り返り、光野の状態を見て、もう逃げることができないと悟った。
立ち止まった後、後ろから追いかけていた教師がチャンスをつかみ、二人を捕まえて鬼塚の教員室に連れて行った。
直人と山崎が到着する時、隆矢と雅子が教師から通報を受け、向かう途中だ。
直人たちは廊下の曲がり角に立ち、ドアを叩く理由を考え中。しばらく、直人は雅子と隆矢の姿を見た。
雅子は教室のほうきを手に持っている。
…で、おばあちゃんは優しい人だったはず。若い頃、こんなに厳しのか?!
木村雅子。それは直人のおばあちゃんだ。彼女はデザイナーで、スリムで、洒落で、容姿もいい人だ。光野の顔は大部に雅子から遺伝していた。
雅子は顔を真っ赤にして、速足で教員室のドアを叩いた。中から返事が聞こえ、彼女はドアを開け、隆矢と共に中に入った。
直人は光野が殴されるのを心配して立ち上がったが、山崎に袖を掴まれた。
「冷静に。」
「学校ほうきの柄は木製だぞ!」
「母親だから、殴るのはしないよ。」
雅子は背が高くない。男性たちの中では小柄に見える。彼女は細身だが、弱々しくない。行動力があり、ほうきを持って光野のそばに迅速に歩いた。
雅子の父は退役軍人で、雅子が生まれた家庭は夫のように裕福ではないが、家庭教育は厳格だ。彼女の兄さんも軍人で、幼い頃から父親の軍事化教育を受けている。
光野は幼いころから彼女を安心され、加えて、ある理由で、彼女はこの子に対して負い目を感じている。そのため、光野に対していつも偏愛している。
今日のように怒るのは初めだった。




