第十九話 親面会②
正彦は風紀委員会のメンバーで、鬼塚教頭とその後ろの教師たちと頻繁に接触している。
バルコニーにいるカップルたちはこんな突撃検察を考えず、感電したように離れ、まっすぐに立った。出口のドアは2人の教師が左右封鎖され、カップルたちは捕まされしかない。
「まずい、鬼塚がカップルを捕まえに来たんだ。」
正彦が口を開いた。光野はさっきから不安な予感を感じており、今はピークに達した。
「だから、何?」
「だから、空はこんなに暗くて、お前も明かりがない。教頭にどう説明する?俺に補習をしているとか?」
名田高校の進学率が高いため、生徒の規律は一般の学校よりも厳格だ。鬼塚という名前の通り、学校内でカップルを捕まえるのも有名だ。
未成年者の悲劇を防ぐためや、学校の良識的なイメージを維持するためには必要な措置だが、一度捕まると少なくとも戒告を受けることになり、二三回捕まると進学に影響する可能性もある。
教師たちがカップルたちの前にクラスと名前を一つずつ記録している。バルコニーから各種類の嘆き声が聞こえる。
光野の番が回ってきたとき、光野はペンを握る手が硬直した。
これをどう説明するのか?
ゲームをしていた?
学校はゲーム機を持ち込むのは禁止されているはずだ。
...やっぱり正彦と一緒にいるといいことなし。
「待って」
突然、正彦は光野がペンを握る腕をつかみ、光野の手に持っていたペンは紙に長い線を引いた。
「体力はどうだ。」
「まあ、まあかな?」
「走れ!!」
光野はまだ反応していない間に、正彦に引っ張られて前に走り出した。
「彼ら逃げた!」
登録担当の教師が叫ぶと、出口に立っていた教師たちはまだ反応していないうちに、正彦が光野を引っ張って出口を突破した。
鬼塚は、校則を無視してこっそり恋愛し、更に逃げたのを聞いて、すぐに懐中電灯を出口に向けた。
「立ち止まれ!彼らを捕まえろ!」
数人の教師がついに反応し、外に追いかけて行った。40代から50代が若い十代の子供と体力と持久力を競うとは、教師にとってもひどいことだ。
走廊での騒ぎは、終了した保護者会の教師と保護者を驚かせた。
木村雅子は教師たちからの賞賛を受けていた。優秀な息子はいつも彼女の誇り。子供時代から光野は彼女を心配させたことがない。光野は彼女にとって、恩を返す、天使のような子だ。
一方、社会的な地位を持っているものの、息子は極端に偏科。隆矢を悔しさでいっぱいにした。賞賛する教師たちは賛辞を送り、不満の教師たちは不満を爆発する。対照的な状況にある隆矢は苦しんでいる。




