第十六話 こっくりさん②
数分後、寮の外から学生たちの叫び声が聞こえてきた。
シャワーを浴びていたからよかった。夜灯がなくても大丈夫、毛布を頭にかぶって寝れば、朝まで耐えられる。
「寝る。」
光野はゆっくりベッドに近づいていった。今回は光野は寝る際に部屋のドアを閉めていなかった。ちょうど正彦の目も暗闇に適応してきていた。光野が固いてベッドに歩く様子を見た。
「闇が怖いのか?」
光野は彼を無視した。正彦は昨日退屈時、学校の話題になっていたTwitterを思い出した。
「霊が怖いんだ。」
光野は立ち止まった。背中の鳥肌が立った。
光野が行動を止まったのを見て、正彦は自分の予想が当たったことを知った。予想外の弱点だ。光野の弱点を知った正彦は、どのように彼を驚かせて、恐怖の表情を見せるか考えていた。その時、寮のドアがノックされた。
正彦がドアを開けると、直人と山崎、そして自分と親しいクラスメイトの2人が立っていた。
「野郎ども、こっくりさんやったことあるか?!」
直人は言うながら手に持っていた懐中電灯を自分の顎に照らした。
「パン!」
後頭部に正彦が手で軽く叩いた。
「お前ら、どうしてここに来たんだ。」
「元々家に帰る予定だが、直人が停電したって言ってきたから、見に来たんだ。」
「暗くなってて、しかも停電だし、一階に入り出す人が多いから、その隙にこっそり入ってきたんだ!」
「パン!」
後頭部に再び正彦が手で軽く叩いた。
「何んだよ!」
2回も叩かれた直人は歯をむき出しにして怒り狂っていたが、正彦は彼の頭の上を一手で抑えつけ、身長の違いから直人の手が正彦に届けない。
「で、こっくりさんのため来た?」
「違う!泥ぼを捕まうため来たんだ!」
「泥ぼ?」
「最近物なくしたことありますか?」
物をなくしたばかだ。でも彼らはどうして知っている。
正彦は答えず、直人は彼の背後に頭を突っ込み始めた。
「光野は?まだ帰ってこないのか?」
「寝ている。」
「寝た?早くない?」
山崎と他の2人と顔を見合わせた。直人は最初、正彦と光野が同じ寮に住んでいることを彼らに話したとき、信じなかった。学校の噂では、この2人の関係は悪くで、顔を合わせるとすぐに喧嘩になると言われていたからだ。
本当に同じ部屋に住んでいる?




