第十五話 発見された③
ようやく正彦が静かになったところで、光野は携帯がもう長く振動しないことに気づいた。それを元の位置に戻した。
時間経って、もうすぐ昼休みが終わる。光野は時間を見て、また熟睡している正彦を見ていた。彼は正彦の手を体から外し、そっと保健室を出て、午後の試験を受けに行った。
試験が彼にとってどれだけ重要なのか。
ドアを閉める音に正彦はベッドから目を開けた。また新しいメールきた。彼はいらいらして携帯取った。
Eleanor、イギリス生まれ英和混血。正彦より3歳年上。2人の父の商売上の付き合いのため、小さい頃から知り合いだった。二人の家も近いし、正彦の他の友人の目には、二人がいつもパーティーで同時に現す。加えて年始の正彦がAlphaに確認し、EleanorはOmegaで、正彦の周りの人は自然に彼がEleanorのこと好きだと思った。
正直、正彦はEleanorにも勘定を持っている。だが、好きじゃない。確かに、5、6歳の時はEleanorが好き、大人になったら結婚すると言ったが、子供の頃の話は本気になれるのか。彼もアグモンが好きだと言ったが、なぜアグモンは自分の彼女だと思っている人はいない。
とにかく、友人たちは彼の片思いを誤解しており、正彦も否定していない。一緒に育ったし、相手は女の子だし、否定するのはあまりにも直接的で、会うのはかえって気まずい。更に、その時の正彦も好きの人がいない、誤解されても平気だった。
でも今は少し違う気がする。
Eleanorエレノアは正彦と違って、その噂を楽しんでいた。説明しないばかりか、他人と付き合うのを始まった。どーせ恋失敗しても、まだ正彦がいる。万が一正彦が妬いたら、自分の目的もできた。
エレノアが恋をした。このこと正彦は知らなかった。その時の彼はまだ父の隆矢と拗ねている。その果てに、Eleanorが恋を宣言した翌日の午後、正彦は父親に国に連れ戻された。
それは正彦の友人の目には、情に傷を負い、怒って帰国したのではないか。
「ブィブィ」
メールだ。
2ヶ月も消えて帰ってくるだろう。Eleanorは別れて、あのAlpha浮気したぞ。今ちょうど慰めチャン
スだぞ!
正彦が体調を崩している上に、光野が試験のため、彼を置き去りした。Eleanorに構う気があるものか。彼は携帯をそっちのけにして、ベッドに倒して睡眠で治療しようとした。
「ブィ——」
でも携帯は休ませない。また電話が来た。Eleanorじゃなく、別の知り合いだ。
「sid?」
「ん。」
「どうしたんだ。Eleanorはもともと別れて悲しんでいたのに、君に電話したらよほどに泣いていたぞ。」
「電話?」
「そうよ、もう付き合う人いると言ったけど?」
「……」
「Eleanorに携帯渡すから、説明した…」
「いい、Eleanorに好きになったことがない。」




