第八話 犬にかまれた⑤
正彦は30分外出した。戻ってからまた机に伏せて、寝た。5分も寝てない彼は急に顔を上げた。正彦は座席の前をちらって、直人がいない。彼は手を伸ばして山崎の襟元をつかんだ。
「聞きたいことある。Omegaは発情期になって、仮表記と抑制剤を併用すると、どちらが効く?」
「⋯⋯」
「さっさと返事しろ。」
「セクハラ?」
「死ね。」
「フェロモンの作用は抑制剤より優先だ。生物の授業が言った。」
フェロモンの作用は抑制剤より優先。正彦頭の中にこの言葉が繰り返して響く。
正彦は立ち上がって、また座った。山崎は今日の兄貴が変だと思う。まるで思春期の少女。まさか今朝のラブレター?誰が書いた?でもそれ、もうゴミ箱に捨てたでは?
「ある友人が」
正彦が突然口を開いた。山崎はすぐに正座して、兄貴感情の危機を聞く準備した。
「ある友人がomegaを仮標記した。彼はこの原因でそのomegaを注目始めるのか。」
omegaを仮標記?誰?兄貴が?山崎は目を丸くした。
山崎が答えないを見て、正彦はもっとイライラになった。
「知らないか。」
「はい、いいえ。」
「ああ?」
山崎はショックの中で自分の言葉を組織した。
「はい、そう。AとOの番のつながりは強いからな、仮でも。仮標記してから正常な判断に影響しやすい。まあ、その友人はomegaに仮標記あげるなんて、元々そのomegaに興味あるでは...」
「それはない」
すこしためらってもない。
山崎は話題が終わたと感じて、自分の席に戻るつもりだ。襟足の服がまた引っ張られた。
「omegaの発情期は一回の仮標記だけで乗り切れるのか?」
「できない。それは無理だ。」
「じや、彼はなぜ2回目を取って来ない。」
友のことふりでもしなかったのか今は。ツッコミはツッコミ、山崎は真剣に問題を答える。
「あの、友人が仮標記したomegaは抑制剤を使ったよね。抑制剤の効果かもしれない。しかもフェロモンは病みつきになる。2回連続仮標記すると、他のalphaのフェロモンに拒絶反応が表す。」
「じゃ彼はどうする。他のalphaを探す?」
「普通はしない。抑制剤頼るだろう。」
「もし仲が良かったら?幼なじみとか」
「それは可能性ある。」那⋯⋯有可能会。
「撤回だ!」
正彦は机をたたいて立ち上がった。激しい反応。山崎もついて立ち上がった。
「はい!絶対不可能だ!」
正彦は席に戻った。右手にあごを支えて、左手がイライラしてテーブルをたたいている。
誰だ、兄貴がそんなに気にさせる人は誰だ!聞きたい、でも聞かない。
光野は自分の体がおかしいと思った。本来、Omegaは発情の間に抑制剤や仮標記されたら、2日間耐えられる。発情期の最終日。つまり3日目、再び仮標記の必要がある。だが、光野は仮表記された当日の夜、自宅で再び体のイライラを感じた。仕方なく、彼は再び抑制剤を飲んだ。




