第一話 15年前へ戻る③
黒田が保健室のベッドから目を覚ましたのは、12時だった。午前授業の終了ベルが鳴ったばかりだ。
黒田はベッドのカーテンを開け、保健室の当直の先生がいない。用事があって出かけたかもしれないし、昼休みに食事に行ったかもしれない。
黒田は慣れている。彼学校の学生は保健室に来ることは少ない。一つは体調不良、一つは体育の授業で怪我をした、仮病の学生はないので、保健室は常に人がいない。黒田の頭が痛くなくなったが、さっきの頭痛の程度を考えて、薬を入れるロッカーの前まで歩いた。痛み止めの薬を探して万のためのほうがいい。
保健室はよく知っている。けんかをした後、怪我をしたふりをして授業をサボったり、保健室にいて寝たりすることがよくするから。机の硬さと保健室のベッドと比べない。
黒田は記憶沿って痛み止めの薬を手に入れた。
黒田は振り向いた時に保健先生の机をちらっと見た。ドアを開け、出て行ったところ、急に体が硬直した。彼は信じられないように振り向いて、先生の机の上に見た。そこに、カレンダーがいる。年は2007。
へー?2007?
黒田はこの教員の頭が不正常と思ったが、よく考えてみると、自分が気絶する前に、杉山のオフィスにいたようだ。確かに階段から落ちたよう…な?
ちょっと待った、じゃなんで目が覚めたら自分が殴られんだ?そしておふくろに似た会長にも会ったようだ。
全てを思い出した黒田はようやく違和感を気づいた。彼はドアに踏み出した足を回収して、振り向いて3つのベッドの一番奥の位置に行った。そこには全身鏡がある。鏡の中に見て、黒田は自分の目を信じられない。鏡中の人は、自分の顔ではない。
彼は左右歩いて、そして指を動いて、いくつかの複雑なポースをした。鏡の中の動作が自分とそっくりなのを見て、彼は手を上げて太ももつねった。痛い、夢じゃない。
黒田は手足が冷たく、背後に冷や汗もかいていた。
誰?
これは誰だ?!
俺はどこにいる?
俺はまた誰だ?
恐怖を感じた黒田が脳のCPUが足りないと感じる時、保健室のドアが開けられた。黒田はドアを開ける音を聞いて、無意識に振り向いた。朝の弱気な男の子だ。
「黑田?起きたの?昼ご飯持って来たよ……」
彼の声は午前黒田が聞いたのと同じ、男の姿は少しもない。
「今年は何年だ?」
「えっ?」
「今年は何年だ!」
黒田は男の子の襟をつかんだ。
「平成19、19年。」
「西暦!」
「あっ、2、2007。」
2007??
黒田は雷に打たれたような気がした。どういうこと?過去に戻る?2007?彼の頭の中には朝会長の顔が浮かんでいた。彼は再び男の子の襟を上げた。
「ここは田名高校?」
「えっ、ええ。」
「会長の名前は?」
「えっ?」
「朝会った、その会長!」
「学、学生会長か? 木村先輩?」
「下名前は!!」
「あ⋯⋯」
男の子は一生懸命に思い出して、黒田が待ちきれない時にやっと口を開いた。
「木村,木村光野!」
「な……?!」
木村光野??ありえない、絶対不可能。木村は母親の旧姓で、木村光野は母親の結婚前の名前だ!
「嘘つけ!!」
「本、本当だよ⋯⋯」
「証拠は?!」