第二十二話 婚約⑤
「祖父は私たちを認めたが、息子は兄の家に行った。雅子は長い間あなたに会えず、産後うつ病になって…」
「で、これが結婚してから7年子供ができなかったの理由?」
「……」
「だから僕が戻ってきて、すぐ文乃をできた?」
「…………」
「ああ!!このくそ息子!!あんたを産んで育て十数年だよ!私は実の母親じゃないと思ってるなんて!うぇぇぇぇ……あなたが生まれたときの苦しさを知ってるのか…」
「んっ、ん!!」
十数年ではなく、7年間は私が叔父の家で育った。不幸な政略結婚を目の当たりにした。
「この何年間、お母ちゃんはもう説明したと思って…」
「何を言ってる!お前が息子を連れて帰ってきた時にちゃんと自分が説明するって言ったじゃないか。」
「とにかく、あなたは私たち夫婦の最初の子供だ。これは事実。」
「……」
光野はもうどこから突っ込んでいいかわからなかった。
「で、婚前妊娠のため、外では私が叔父の子供だと。」
「そう。」
「だから、他の親戚も私があなたたちの養子だと思ってたのも?」
「そう、祖父と叔父家以外は、誰もあなたが私たちの実の子だとは知らなかった。」
「……」
だったら私が子供の頃に聞いた話は全部クソなのか?
「うん、とにかく私たちがこれほど経験して、政略結婚には反対だ。」
「その通り、大嫌いだ!私たちは自由恋愛者なんだ!」
雅子は目に涙をためながら、立ち上がった光野を引っ張ってソファーに座らせた。
「正彦が嫌いなのはわかるけど、手術はあなたの健康に影響する可能性があるから、私は反対だ。」
「じゃあ、他の病院に行ってみる?排斥しない方法があるかもしれないし?」
だから、その重い爆弾を投げた後、そのまま僕の話にそらす?もうちょっと深刻な話題を考えてよ!僕はこのことで10年も悩んだぞ!人生の半分以上を過ごしてきた時間だ!今、僕の不安が一切無駄だったって言うのか?!
「疲れた、とりあえず眠りたい……」
「ええ……ああ、そうだね、今日は先に休んだら?私とお父さんで考えてみて、他に方法がないか見てみるよ。」
光野は歩き乱れて階段を上っていった。
今年夏休みの始まりは、天候と同じく、頭が混乱するほど暑かった。