オリンピック、本当にやるのかね。
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菅総理はオリンピックをやりたくてウズウズしているらしい。記者会見などを見る限り、どうすれば国民に対して穏便にオリンピックができるかに腐心している様にみえる。このような場で、政治的な発言をするのはよろしくないのだが、最近一番熱い話題なのでこれを選ばせて頂いた。
私は本来、オリンピックに対して肯定的である。スポーツ選手達にとって4年に1度の祭典であるし、毎回オリンピックに関連した施設が建造されるのも楽しみの一つである。テレビ中継で日本人が活躍しているのを見れば熱くなって応援したくなるくらいには愛国的なつもりだ。しかし、敢えて今回のオリンピック開催には反対であると表明したい。もちろん、感染が落ち着いた暁にはその限りではないが、今回に限っては延期、または中止の措置を施すべきである。
私が2020東京オリンピックに疑問を持ったのは2020年の秋だった。私が勝手に師匠扱いしている建築士の方にお会いしたときだ。彼は大手ゼネコン出身で、住宅から公共まで幅広く設計してきた大ベテランである。彼は一時、アメリカでザハ・ハディッドに師事していたそうで、日本政府が新国立競技場を熊野健吾案に変更してしまったことを嘆いていた。どうも建築業界では一度コンペティションで決まった案を覆すのは非常識なようだ。確かに、ザハ案の流線的なデザインは目を引くし、ランドマークにもなる。私も象徴的だった旧国立競技場の後釜として相応しいと思っていた。熊野健吾案はいかにも無難で面白みがない。彼いわく、オリンピックのような国の威信をかけて行うプロジェクトにお金を掛けないのは国家として末期だそうだ。一昔前の政府のほうが金の使い所が分かっていた、とも言っていた。しばらく前の事であるし、外に出したら不味い話は率先して忘れるタイプなので詳しいことは書けないが、どうやらデザイン変更の理由が予算だというのは表向きの理由で、裏にはもっと汚い話があったようだ。アンビルド(計画のみで実際に建たないこと)の女王と呼ばれたザハは2016年に亡くなっている。彼が、建ててあげたかったなあ、と寂しそうに話していたのが印象的だった。
その話を聞いてから、日本政府(特に菅総理)の動向を注視してきた。3月まで、紆余曲折しながらオリンピック開催の方へ話が進みそうだったが、様々な問題が噴出してきた。森問題、マラソン会場問題、無観客にするのか等々。数えだしたらきりがない。緊急事態宣言を札幌の試走会直後に出すなど、政策まで支離滅裂になりだした。そして総理の責任感のなさ気な繰り返し答弁である。ネトウヨが多いヤフーニュースのコメント欄は荒れに荒れ、目も当てられない。IOCやJOCとの利権問題に関してもメディアで取りざたされていた。ここ最近では一日あたりの感染者が1000人を超える日もあった。昨日は500人前後と落ち着いているが、検査が恣意的に抑えられている可能性も指摘されている。と、まあ、メディアも国民感情(ヤフコメ笑)もオリンピック開催に対して非難轟々なのだが、菅さんそのあたりどう処理するんだろう、というのが目下の興味の対象である。これからも注視していきたい。
政治的な話ですので、反対意見があることも承知しております。これはあくまでも個人的な備忘録の意味合いが強く、政治的発言、及び煽動などを目的としていないことを申し添えておきます。