表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/14

8話 作戦会議

「さて、お腹も満たされたことですし、作戦会議ですよ渚くんっ!」

 

 お弁当を食べ終わり、お茶を(すす)る俺に妙な話を持ちかけてくる。

 

 「作戦会議·····?」

 

 急な話で少し戸惑ってしまった俺は、語尾が疑問形になってしまう。

 こいつは突然何を言い出すんだ。また何か企んでるのか·····?

 

 「そうですっ! 名付けて『青春しちゃおう大作戦』! どうです? 面白そうでしょう?」

 

 そういうと、ゆるは指パッチンをしてドヤ顔をした。

 

 「へ、へぇ〜。た、確かに面白そうかもなぁ〜。それで作戦内容はどんな感じなんだ?」

 

 またろくでもないことを考えたのかと思った俺は、この作戦にあまり期待はせず、一応内容だけは聞いておくことにした。

 

 すると、ゆるは万遍の笑みで俺に近づいてくる。

 

 「私と渚くんのお友達をたくさん作るんです」

 

 

 とも·····だち?

 

 

 俺の日常会話で使われないような言葉が出てきて、一瞬固まってしまう。

 

 

 「な、何言ってんの!? むりむりむりむり! だって俺あんなに虐められてるだぞ!? ゆるだって知ってるだろ!?」

 

 俺は首を左右にぶんぶん振って、ゆるの作戦に全力で否定する。

 

 こいつは馬鹿なのか!? 毎日毎日、来る日も来る日も虐められている俺に友達と青春を送るなんて夢のまた夢だろ!

 

 俺のリアクションと対比して、ゆるは「それがなにか?」と言いたげにキョトンとしている。

 

 「はい。知ってますけど?」

 

 「だったらなんでそんな無茶言うんだ! 誰も虐められている人間と友達になりたいと思わないだろ!」

 

 割と正論を言ったつもりだ。人間は自分よりも下だと思っている人のことは、相手にもしないだろう。

 

 すると、ゆるはこめかみを人差し指でチョンチョンと叩き、煽るような口調でこう言った。

 

 「頭がいいのに視野が狭いですね〜、渚くんは。こんなに酷い虐めが黙認されてる学校ですよ?」

 

 「ど、どういう意味だ·····?」

 

 ゆるは待ってましたと言わんばかりに 、得意げに口を開く。

 

 「普通の人が相手にしてくれないなら、渚くんと同じ状況の人だったら相手にしてくれるんじゃないですか?」

ご覧いただきありがとうございます!もしすこ〜しでも良いなと思って頂けたら、ブックマーク、☆5をいただけるととても嬉しいです!お待ちしております!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ