学園生活と異変の始まり3
昨日入学式が終わり、今日から本格的に授業が始まる。
正直、俺は授業を楽しみにしている、白も楽しみなのか表情が少し柔らかい。だが、教室に入った俺たちは紗那もとい桜井先生に呼び出しを受け校長室にいた。
「お前を呼び出した理由は二つある」
桜井紗那、見た目は女子中学生でも通用しそうな見た目だが、禁呪の魔女と恐れられている魔女の一人である、この国でも二十位に入る実力者である。
「まず一つ目は昨日の夜にお前が私に連絡してきた件だ」
昨日俺は朱里との練習場所を確保するために紗那に連絡したのである。
「練習場所の提供は特別に許可を出そう、場所は第三演習場だ」
意外にもすんなりと許可が出た。だが何かありそうな気がする。
「わかりました。で、二つ目の要件とは?」
俺は不機嫌そうに話を促した。
「二つ目は私が話しましょう」
三日月達広、この学園の学園長だ。
そう言いながら三日月学園長は一冊の本を渡してきた。
「これは?」
その本の表紙には古代の魔法文字でクトゥルフと書かれていた。
「血の匂い」
確かに白が言うように血の匂いもする。
「ああ、白君が言うようにその本からは血液の反応が出ていた」
三日月校長は何かを求めるかのように俺のほうを見た。
「鬼龍君は何かわかったかい?」
「書いてあること以外は何もわからないです」
俺は思ったことをそのまま言った。
正直、学園長の質問の意味が全く分からない、この本は海底都市ルルイエに封印されている邪神クトゥルフを復活させ契約するための魔導書だ、そんな本をなぜ学園長が持っているのかの方が分からないが。
俺がそんなことを考えていたら学園長が驚いていた。
「書いているって何が書いているんだい」
俺は本格的に訳が分からなくなってきた。
何がって、書いてあるだろ。いや、もしかしたら。
「もしかして、学園長には見えないのですか?」
俺は疑問に思ったことを素直に訊いた。
「ああ、見えない、桜井先生も同様に見えていない」
俺は確認のため一度紗那を見た、紗那は学園長の言葉が事実なのを認めた。
俺はさっき疑問に思ったことを学園長に訊いた。
「この本をどこで手に入れたのですか?」
「実は軍から頼まれたんだよ」
質問の答えは三日月学園長ではなく紗那から返ってきた。
「これは、焔龍様が沈めた船の中から見つかったそうだ」
二週間前の軍艦事件か。
「なぜ俺にこの本が?」
俺は根本的な質問をした。
「一応言っておくが、学園長はお前がだれか知っているからな」
答えたのは紗那だった。
俺がこの国の王だと知っているのは軍の上層部と一族それと一部の知人だけだ。
「誤解がないように言っておくと、教えたのは龍鬼様だから、私は関係ない」
紗那は私は関係ないと言っている。
龍鬼はこの国のもう一人の王で鬼神でもあり、俺の一番の腹心でのある、そんな龍鬼が俺の正体を学園長に伝えたのは相当な理由があるはずだ。
「私も鬼龍君がこの国の王だって聞いたときはびっくりしたよ」
三日月は冷や汗を流しながらそう答えた。
「話がそれたが、二つ目の要件はこの本をお前に見せることだったんだよ、理由は知らんがな」
紗那は手ぶりまでつけてわかんないといった。
「この本に何が書いてあったかは言えないが、軍にはこう伝えてください。もしもの時は俺が出るって」
俺は本をペラペラっと全て暗記し本を学園長に返した。
「王様にこう言ったらだめかもしれないけど鬼龍君はまだ高校生なんだから軍にかかわらないほうがいいと思うよ? それにいくら龍神家だからって、まだ子供なんだからね」
三日月学園長は俺を心配してくれているんだろうけど、その心配は不要だったりする。本気の俺は少なくとも生物ではどうすることもできないくらいには強いからだ。
「大丈夫ですよ」
俺は学園長に密かに感謝して、部屋を出て行った。
「言い忘れていたが学園長」
学園長が紗那のほうを見る。
「鬼龍は私なんか相手にならないくらいには強いぞ」
「え⁉」
その紗那からの一言は学園長が生涯覚えているほど衝撃的な言葉だった。
次回は明日登校する予定です。
現在キャラデザをしています。
完成したらTwitter、pixivに投稿します。




