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掌編小説集2 (51話~100話)

釣りの成果

作者: 蹴沢缶九郎

海釣りに来ている男。長い時間釣糸を垂らしているが一向に釣れる気配がない。「今日はもうダメかな」といい加減諦め帰ろうとしたその時、釣竿に何かが釣れた反応があった。


男は急いでリールを巻くが、釣れたのは長靴。漫画のような出来事に男は思わず苦笑いする。確かに魚ではなかったが、釣れはした。次こそは釣れるかもしれないと、男はもう一度釣りを再開した。


しばらくして、釣り針に魚が食いついた手応えを感じ、今度こそはとリールを巻く。

しかし、またもや釣れたのは長靴。がっかりするが、そこで男はある事に気づく。先ほど釣り上げた長靴と合わせて対になっていたのだ。だからどうしたという話ではあるが、こうなれば意地と三度(みたび)釣りを続行する。


釣竿に手応えを感じ、結果釣り上げたのは下着。その次に釣ったのはTシャツ、その次がジーパン、靴下…自転車…車…。


「…といった具合に釣り上げていってだな、家を釣った次だから、お前のお母さんを釣ったのは十七番目だな。」


酔っ払っている父に、母との馴れ初め話を聞いた自分がばかだったと娘は思った。

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