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タイムスリップカメラマン  作者: こがせん
3/3

尾崎さん1

「今は戦時中で、今の俺からすると70年位前にタイムスリップしたってことになるんだ。ハマはなんでそんなに老けてるんだ?」


ここが戦時中という事実が信じられず、僕は頭が混乱してしまった。

カトーケンの質問には答えずに少し頭を整理し、そしてカトーケンの話が本当ならある恐ろしい事実が存在してることに気づいてしまった。


あれから30年、カトーケンはもといた時代には帰れていない。ということはここから抜け出せなかったということ。もしくは―――




カトーケンがこの時代で死んでしまった可能性もある・・・




カトーケンが僕に声をかけ、話を続けた。

「俺がここに飛ばされたのは今から一か月くらい前なんだ。ちょうどハマと下校してる時にとばされたっぽい。そこのあぜ道で倒れてたらしくて、この家に住んでるお兄さんに助けてもらったんだ。今はそこで居候させてもらってる。」


カトーケンも僕と同じように飛ばされたということなのか。


カトーケンの見た目はあの日からほぼ変わっていない。と、いうことは俺だけが年を取ってしまったということか。


なぜ自分が老けているか、そしてたくさん聞きたいことがあるということを伝えると、とりあえず中に入ってくれと言われ家の中に入れさせてもらった。


「この家にいるお兄さんってのは今はいないのかい?」

入ってすぐにふと思ったことを聞いてみた。

「尾崎さんは今食料の配給を貰いに行ってるよ。今は戦時中で物資が不足してて大変なんだ。だから俺も農家を手伝ったりいろいろ苦労してるのさ。体重もかなり落ちたんじゃないのかな」


といいガハハとあの日のように眩しい笑顔を見せる彼。


そしてこちらの事情も説明し、カトーケンも少し事態を把握し始めた頃に扉が開く音が聞こえた。


「尾崎さんが帰ってきたみたいだ。」


尾崎という人物が僕に気づき、僕の格好を見て一言言った。


「お前ももしかして俺たちと同じように飛ばされたのか・・・」


僕と同じ状況なのかと察し、カトーケンを見ると、彼は口をあんぐり開けていた。






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