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カトーケン2
ここは田んぼのあぜ道だろうか---。
ハマはあぜ道で両サイドを田んぼに挟まれながら寝転がっている体制だった
異様に暑い。現実世界では真夏なのだが、それ以上ではないだろうか。
そう思い、立ち上がったのだが・・・
古臭い家しかない。木でできた、一階建ての家しか見当たらない。それも、ポツポツと。
とりあえず何も考えずに歩き出すハマ。しかし、あることに気が付いてしまった。
夢にしては、リアルすぎる。
草を触っても、イネに触れても、感覚が夢とは思えないのだ。それに、暑さが現実そのもの。
まあ夢なのだろうと思うことにした。しかし、やはり心のどこかでは現実と思っていた節があったのだろう。
確かめたくなった彼は近くにある民家に近づくことにした。
「すいませーん、誰かいますか?」
家から人が出てきた。
その人物が、カトーケンだった。
彼は夢だと確信し、安どの息を吐いた瞬間だった。
「お前は、ハマじゃないか?もしかして、お前もここに飛ばされたのか?」
飛ばされた?
事態が呑み込めなかった。
そして彼、カトーケンが次に発した言葉が、ハマを恐怖に陥れたのだった