タクミのモテ補習 〜恋よりも呼吸
放課後の教室。
杏仁豆腐4人が机を囲んで、例によって無駄な議論をしていた。
ダイキ「なあ、タクミってさ、顔イケメンだし背も高いのに、女子と話すとバグるよな」
ユウ「いや、あいつの場合は“恋愛OS未対応”だから」
カズ「人間としては最新版なのに、恋愛アプリが動かないタイプ」
タクミ「失礼だな!俺だって普通に喋れるし!」
ダイキ「お前この前、“LINEしていい?”って聞かれて“ライ麦パン?”って返してたぞ!」
ユウ「発酵系男子だな」
ドッと笑いが起きる中、教室のドアがスーッと開く。
光を背に、三人のギャル神が立っていた。
金髪がきらめくミナミ先輩。
声のトーンからテンションまで全部太陽なレイナ先輩。
そして冷静沈着、毒舌の女神アイカ先輩。
その瞬間、教室の空気が変わった。
まるで参拝。
ユウ・ダイキ・カズ・タクミ「ギャル神社の三柱……!」
ミナミ先輩「聞こえたわよ、“恋愛バグ男子”」
レイナ先輩「なにそれ、響きが可愛すぎるんだけど!」
アイカ先輩「バグ修正、やってあげましょうか」
杏仁豆腐、全員起立。
バカ真面目な顔で立ち尽くす。
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恋愛補習──開講。
ミナミ先輩「じゃあ、第一問。女子に“今ヒマ?”って言われたら?」
タクミ「ヒマじゃないです!けど、ヒマです!!」
ユウ「量子状態か」
ダイキ「観測したら崩壊すんのか!」
アイカ先輩「あー、脳内バグが再現されたわね」
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アイカ先輩「次、“今日かわいいね”って自然に言ってみなさい」
タクミ「きょ、今日……かわ……かわ……化合物!」
ユウ「有機化学で口説くな!」
カズ「理系が恋愛参戦する瞬間見た」
レイナ先輩「え、逆に萌えるんだけど?」
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ミナミ先輩「最後。目が合ったら3秒見つめなさい。3秒で恋は始まる」
タクミ「……さん……に……いち……」
ダイキ「はい、停止!」
ユウ「再起動ボタンどこ!?」
アイカ先輩「見事なまでのエラー落ち」
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レイナ先輩が手を叩く。
レイナ先輩「ここで恒例の三柱礼拝ターイム!」
杏仁豆腐、立ち上がって合掌。
ユウ・ダイキ・カズ・タクミ「恋よりも熱! 熱よりもノリ! ノリよりもギャル神社ぁぁ!!」
ミナミ先輩(微笑みながら)「……ほんと、救いようがないくらいバカね」
アイカ先輩「でも、こういうバカがいないと青春は回らないのよ」
レイナ先輩「マジで推せる、杏仁豆腐」
三柱、笑いながら去っていく。
夕日。
教室には笑いの余韻だけが残った。
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ユウ「……タクミ、ちょっとだけ成長したな」
タクミ「いや、全身筋肉痛ですけど」
カズ「恋の練習は体力勝負だから」
ダイキ「青春の授業料、体で払うタイプ」
少し沈黙。
ユウ「でもさ……恋よりも熱、ってほんとだな」
カズ「バカでも熱けりゃ、青春成立だもんね」
ダイキ「俺ら、今マジで尊いな」
タクミ「……南無ギャル神……」
4人の笑い声が、校舎の夕焼けに溶けていった。
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教訓:
恋は習うより慣れろ。
でもギャル先輩の前では、慣れる前に燃え尽きる。




