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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
51/193

case:三柱 #2 「エピローグ ― 熱はまだ、冷めていない ―」



雪は止んでいた。

打ち上げの喧騒が嘘みたいに静かな夜。

校舎の灯りが少しずつ消えていく中、

三人の足音だけが、冷たいアスファルトに響いていた。



レイナ「……ねぇ、あいつら、これからどうなるんだろうね」

吐く息が白い。

その白さに、まだ熱が残ってるような気がした。


アイカ「進化か、退化か。観測対象としては、面白いわね」

スマホをポケットにしまいながら、

彼女の声はいつも通り、どこか冷静。


ミナミ「……熱は、まだ冷めてない」

短くそう言って、夜空を見上げた。

雪の匂いと街の光が混ざって、

ほんの少し、胸の奥がざわつく。



遠くの校舎の窓。

旧音楽室の明かりだけが、まだついていた。

中ではきっと、杏仁豆腐がまた何かバカな話をしてる。


レイナ「次は、どんな騒ぎ起こすと思う?」

アイカ「さぁね。……でも、もう少し見ていたい」

ミナミ「見届けよう。

    恋よりも、もっと熱いものを。」


三人は笑って歩き出す。

ヒールの音、ブーツの音、そして雪を踏む音。

それぞれ違うテンポで、同じリズムを刻んでいく。



校舎の向こう、冬空に残る最後の白い息が

ゆっくりと夜に溶けていった。


ギャル神社はまだ、

誰の信仰も求めていない。


ただ、あの熱を“見守る”だけ。



【end:case:三柱「エピローグ ― 熱はまだ、冷めていない ―」】

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