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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
336/351

校内豆スプラッシュ ― 神々、撒きたもう


──昼休み。

教室の隅で、豆を数えている男がいた。


ダイキ「なぁ、今年まだ豆まきしてなくね?」

ユウ「俺、名前“豆”だぞ?撒かれたら存在消滅だわ。」

タクミ「お前、節分にアイデンティティ賭けるな。」

カズ「……でも、ちょっとやりたくね? “青春追い出しの儀”。」


その瞬間、空気が弾けた。

「よし、全校!撒け!!!」

──地獄の始まりだった。



◆ 第一章:開戦、豆乱舞。


廊下に豆、階段に豆。

昇降口には“福は内”の落書き。


ダイキ「来い鬼ィィィ!!」

カズ「鬼よりお前が怖い!!」

タクミ「投げ方リズム刻んでるし!!」

ユウ「受け止めてこそ青春っ!!」


廊下が音を立てて跳ねる。

教室のドアが開くたび、豆が弾丸のように舞った。



◆ 第二章:マンバ族、参戦。


「甘いわねぇ〜!」

黒光りと香水の匂いを纏い、マンバ族が登場。


マユ「豆より映えろ!」

リカ「ラメ入り金豆〜!」

エミ「祝・SNSトレンド入り〜!!」


金粉豆が宙を舞い、校内の照明が反射して虹を作る。

「……これ、宗教より祭りだろ。」とユウ。



◆ 第三章:四柱、降臨。


その時だった。

──空気が、変わった。


風が止まり、光が屈折し、香りが流れ込む。


ミナミの香りは、冬の朝の風と柑橘。

アイカは、紙とインクの静けさ。

レイナは、シャンプーと笑いの残り香。

マナティは、飴と花のあざとい甘さ。


廊下の空気が“神域”になる。

ユウは思わず背筋を伸ばした。


レイナ「……なにこれ、儀式?」

アイカ「観測結果:混沌。」

マナティ「ふふ、こういう無駄な熱、好き♡」

ミナミ「撒くのは、豆?それとも理性?」


ミナミが指先で豆を弾くと、風が鳴った。

アイカは完璧な角度で三点投射。

レイナは豪快に笑って豆を散らし、

マナティはチョコがけ豆を配りながらウインク。


ユウ「神、撒くの上手すぎる……」



◆ 第四章:羞恥の一撃。


混戦の中、ユウの投げた豆が宙を舞う。

スローモーション。

弧を描いて——レイナの襟元へ。


レイナ「きゃっ!?ちょ、今どこ入ったの!?」

ユウ「ち、違うっす!偶然っす!!」

レイナ「“偶然っす”って言うやつが一番アウトなのよ!!」

ミナミ「……変態、確定。」

ユウ「濡れ衣です!!!」

アイカ「新記録、羞恥レベル98。」

マナティ「ふふ、“誤射の恋”ってタイトルで売れるかも♡」


廊下中が笑いに包まれた。



◆ 第五章:静光の豆裁き。


ミナミが一粒の豆を拾い上げた。

光を受けて、小さく微笑む。


「……あんたたち、これを“行事”だと思ってるの?」

ユウ「……いえ、“信仰”っす。」

「なら、ちゃんと意味を込めなさい。」


ミナミ、ユウの額に“コツン”。

「——厄、落ちたわね。」


ユウ「……痛いけど、清らかです。」

ミナミ「それ、豆じゃなくて頭で落としたのよ。」



◆ 終章:豆、静寂に戻る。


安藤先生が昆布片手に登場。

「掃除までが青春。覚えときなさい。」


続いてナムサン、風呂上がり。

「愛の豆は、拾いきれないものよぉ〜。」


全員「誰呼んだんだよ!!!」


廊下に光が残り、香りが漂う。

そして笑い声が、春の兆しみたいに響いた。


——青春、投げて笑って、拾って終わる。

それがギャラクティカの節分。


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