表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
331/345

雪像アート大会 ― 芸術は爆笑だ ―


放課後の校庭。

白い息と笑い声が混ざる中、杏仁豆腐がスコップを構えていた。


ユウ「――よし、今年もやるか! ドラクエ雪像アート対決!」

ダイキ「出た、“青春の造形シリーズ”!」

カズ「テーマは“芸術と筋肉と浪漫”だな。」

タクミ「どこに浪漫があるんだよ。」



◆ 制作開始。


カズは静かに雪を削る。

出来上がったのは――完璧なボスモンスター。


タクミ「お前、呼吸が彫刻家だな。」

ユウ「その集中力、テストでも出せよ。」

ダイキ「こいつ、芸術の血が流れてる。」

カズ「雪は一瞬。青春も一瞬。」

タクミ「名言出すな。」


タクミは均整の取れたゴーレムを完成。

「筋肉は裏切らない。雪でもな。」

ユウ「お前、バンドより体育祭で輝くタイプだよな。」

ダイキ「“バランス担当”って肩書き、今日も安定してるな。」


ダイキはというと、

「ドラキー完成ー!!」

……翼がどっかいった。


カズ「おい、飛行能力が死んでるぞ。」

タクミ「もはや地上型モンスター。」

ダイキ「俺の青春、地を這うタイプだから!」



◆ そしてユウ。


ユウ「……俺は、これしかないだろ。」

スコップで雪を積み、丸を二つ。

どんどん重ねて、仕上げにちょこんと王冠を乗せた。


ユウ「キングスライム、2体並びィ!!!」


全員「2体!?!?」

ユウ(ドヤ顔)「見ろよ、この迫力!攻撃力、最高だろ!!」

タクミ「バトル形式で雪像作るな。」

ダイキ「お前、スライムで攻撃力とか言うなよ。」

カズ「しかもこれ、なんか……比率変じゃね?」


全員、静止。

雪像を見つめる。


タクミ「……王冠、ちっちゃくね?」

カズ「てか下、でかすぎない?」

ダイキ「重力負けしてるぞ!!」



風が吹く。

雪像2体、白く丸く、完璧なシルエット――のはずが。


レイナ「ねぇ、あれ……おっぱい2段構成じゃん!!」

アイカ「観測結果:二重構造、アウト。」

ミナミ「……造形に罪悪感を感じる。」

マナティ「でも、フェチ的には合格♡」


ユウ「ちがうって!!これは友情の二体構成!!」

タクミ「どこの友情がその形になるんだよ!!」

カズ「芸術は誤解の上に成立する……って言っとけばいいか。」

ダイキ「つまり、フェチは友情だった?」

ユウ「違う!!!」



夕焼けの中。

2体の“キングスライム(仮)”が雪の上に並ぶ。

その王冠はどちらも、どう見ても――ちっちゃい。


レイナ「……あれ、たぶん崩れたら伝説になるやつだね。」

アイカ「青春の造形、物理法則より強い。」

ミナミ「……まぁ、悪くない。笑えるから。」

マナティ「むしろ、笑顔を生む芸術♡」


そこへダイキ、スマホを構える。

「ハッシュタグ“美乳スライム”っと……よし、拡散完了!」


ユウ「やめろォォォ!!!」

タクミ「終わった。世界が誤解した。」

カズ「でも、伸びてる。再生数爆伸び。」


雪と笑いが舞う。

その日、ギャラクティカに新たな伝説が刻まれた。


——青春、それは“誤爆の美学”。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ