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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
326/339

クリスマス交換地獄 ― サンタ、想定外です ―


放課後の教室。

黒板にはチョークで雑に書かれた《X’mas Party》。


ユウ「男子だけのプレゼント交換、開催。」

ダイキ「予算500円、羞恥無制限!」

カズ「毎年やって後悔してるけど、やめない俺ら。」

タクミ「恒例行事ってそういうもんだよな。」


四人がニヤニヤしながら袋を抱えている。

男子だけだと、信じていた。



◆ 翌日。


机の上に並ぶプレゼント袋。

ラッピングのセンスはゼロ。

ダイキ「俺の、鳴くやつ。」

ユウ「俺の、履くやつ。」

タクミ「俺の、香るやつ。」

カズ「俺の、無難なやつ。」


タクミ「“履くやつ”って何だよ。」

ユウ「まぁ、青春。」

カズ「だいたいお前の“青春”は恥と同義だ。」



◆ 開始直前。


ガラッ!

ドアが開く。

金・灰・ベージュ・ピンクベージュの風が吹く。


ミナミ「……あんたたち、何やってんの?」

レイナ「呼ばれてないけど来た♡」

アイカ「観測対象:冬のバカ儀式。」

マナティ「パーティーって響き、可愛いもん♡」


杏仁豆腐、全員硬直。

ダイキ「……サンタ、逃げるなら今だ。」

ユウ(心の声)「やばい、中身が男子界の地獄。」



◆ プレゼント交換、開幕。


カズ「もう止まれない、くじ引き方式いくぞ。」


ダイキ→ユウ。

ユウ「軽いな?……開けるぞ。」

(パカッ)

ペンギン「ギャアアアアア!!!」


教室、沈黙。

ミナミ「……鳴いたわね。」

レイナ「ホラー?」

アイカ「羞恥の鳴き声。」

マナティ「青春って鳴くんだね♡」

ユウ「鳴かない青春もあるだろ!!」



マナティ→タクミ。

紅茶の詰め合わせ。

タクミ「香りが上品……あ、まとも。」

マナティ「癒しって大事でしょ♡」


レイナ→カズ。

メンズコスメセット。

レイナ「男子も保湿!」

カズ「……言い方の暴力!」


アイカ→ダイキ。

手作り“1日1バカ語録カレンダー”。

ダイキ「1月2日、“恥を糧にしろ”ってなんだよ!」

アイカ「実践書。」


ミナミ→ユウ。

黒い手帳と万年筆。

「……来年も、書けるくらいのバカをやりなさい。」

静かに空気が整う。


タクミ「……今だけ文学部。」

ダイキ「今だけ常識人の顔!」



そして、ユウの番。

番号はレイナ。


レイナ「開けるね!」

ユウ「ま、待って!それは、マジで……」

(ビリッ)


──沈黙。


レイナ「……“粗品”?」

(赤いパンツ。正面にのし。でかでかと“粗品”)


ユウ「……感謝の気持ちを形にしただけっす……」

ダイキ「布で感謝を伝えるな!!」

マナティ「ふふ、“贈与の哲学”♡」

アイカ「……羞恥とユーモアのハイブリッドね。」

ミナミ「……あんた、ほんとに粗品だわ。」

ユウ「それ、心に刺さるぅ!!」

レイナ「ある意味最高のセンス。爆笑確定♡」



机の上。

紅茶、手帳、カレンダー、コスメ、ペンギン、そして粗品パンツ。


ミナミ「……格差って、こういうことね。」

ユウ「俺たちのIQ、たぶん気温より低い。」

カズ「でも笑ったから勝ちだな。」

タクミ「青春=恥+笑+温度差、だな。」

レイナ「いいね、それスローガン♡」

マナティ「じゃあ……メリー・バカスマス♡」


ペンギン「ギャアアアア!!!」

全員「鳴いた!!」


──聖夜、バカと笑いが完璧に鳴きあった。


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