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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
321/328

制服実験 ― 理性と萌えの境界線


放課後、ギャル神社。

冬の光が差し込む窓際で、四柱が集まっていた。


レイナ「ねぇ、安藤先生にさ──制服着せたらどうなると思う?」

マナティ「なにその神への冒涜♡最高じゃん。」

アイカ「発想がバカすぎて観測不能。」

ミナミ「……似合うとは思うけど、やる意味ある?」


沈黙。

風が吹く。

レイナが笑った。


「意味なんてない。やりたいからやるの。」

マナティ「青春、それ♡」

ミナミ「バカの定義を体現しないで。」


そして、アイカがスマホを構えた。

「杏仁豆腐、召喚。」



◆ 職員室前。


ユウ「……つまり、“先生に制服着てください”って頼めってこと?」

カズ「死に急ぎすぎじゃね?」

ダイキ「でも正直、見てみたくはある。」

タクミ「お前ら理性どこ置いてきた。」

ユウ「……青春は理性を越えてからが本番だろ。」

カズ「名言っぽいバカ出た。」


ノック。


安藤先生、書類の束を手に現れる。

机にはマグカップ。

湯気と共に、梅昆布茶の香り。


安藤「なに?」

ユウ「せ、先生っ……その、制服着てみたりとか、しません?」


沈黙。

風。

昆布の香りが揺れる。


タクミ(小声)「死んだな。」

安藤、ゆっくりマグを置いて微笑んだ。

「……面白いわね。」


全員「えっ!?」



◆ 制服、降臨。


翌日。

教室のドアが開く音。

ブレザー、黒ストッキング、理性の笑み。


マナティ「……っ♡ 完璧。」

レイナ「これが美脚神話。」

アイカ「観測限界突破。」

ユウ(呆然)「……尊い。」


安藤「どう?理性、保てそう?」

ユウ「……無理っす。」

安藤「正直でよろしい。」


彼女は梅昆布茶をひとくち。

「……酸っぱくても、温かい。青春も、そんな味ね。」



◆ 翌朝、校内がざわつく。


廊下。

掲示板に貼られた印刷写真。

《謎の制服美女、現る。どこのクラス?》

《脚の角度、神域。#制服の暴力 #尊みが深い》


カズ「うわ……もう拡散されてる。」

ダイキ「“安藤先生説”“新任教師説”“幽霊説”で炎上中!」

タクミ「幽霊タグ、冷静にツッコむ人いないの?」

ユウ「無理、熱に理性は勝てねぇ。」


マナティ(スマホ覗きながら)「“#理性の崩壊”ってトレンド入りしてる♡」

レイナ「バカが世界を動かす瞬間。」

ミナミ「……静かな爆発、嫌いじゃない。」



◆ 昼休み。職員室前。


「先生に会わせてください!」

「制服の真相を教えてください!」

ファン生徒たちが詰めかけていた。


安藤先生、マグを手にドアを開ける。

梅昆布茶の湯気がふわり。


「……で、あなたたちは?」

男子A「先生ファン有志会です!」

男子B「“美脚保存会”から分裂しました!」

安藤「……進化速度、怖いわね。」


杏仁豆腐と三柱が駆けつける。


レイナ「またバズってんじゃん!」

アイカ「観測結果:理性より拡散が強い。」

ミナミ「……誰が悪いんだか、もう分からないわね。」

ユウ「す、すみません先生……!」


安藤「いいのよ。静かにしなさい、みんな。」


その声だけで、廊下の空気が止まった。



◆ 終章:哲学落ち。


先生、プリントされた自分の写真を掲げる。

「これね。遊び半分のつもりだったけど──

 みんなが騒ぐってことは、まだ“熱”が残ってる証拠ね。」


男子A「……熱?」

安藤「ええ。理性で抑えきれないものを、青春って言うの。」


梅昆布茶を一口。

「酸っぱくても、飲めるうちは若い証拠よ。」


静寂。

笑い。

湯気。


カズ「……結局、先生が一番青春してる。」

ユウ「理性の勝率、今日もゼロっすね。」

ダイキ「でも、香りは勝ってる!」

タクミ「それ出汁の話だろ。」


笑いが溶け、昼のチャイムが鳴る。

先生のカップから、まだ湯気が立っていた。

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