うまい棒恋占い ― 太ももパーンと青春の方程式 ―
昼休み、購買前。
杏仁豆腐が机を囲んでいた。
ユウ「なぁ……聞いた? 太ももパーン占い。」
カズ「……何それ、痛そう。」
タクミ「どうせバカ発祥でしょ。」
ダイキ「俺だよ!!」
全員「やっぱりか。」
ダイキ「説明しよう! うまい棒を片手で軽く握って、太ももに立てて──」
ユウ「角度45度でパーンッ!」
ダイキ「成功すれば恋成就! 割れたら玉砕! 粉になったら青春終了!」
カズ「ルールの語感、重いな。」
マナ「男子って、文明を退化させる天才だよね。」
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◆ 第一の儀:試し割り戦線
ユウ「よし、俺から。味はコンポタ。」
太ももに立てて、パーンッ!
完璧。中身無傷。
ダイキ「出た! 無傷パーン! 恋運MAX!!」
カズ「音、いいな。恋の開封音。」
タクミ「お前、ほんと信仰向きの顔してる。」
マナ「コンポタは甘いしね。モテ味。」
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◆ 第二の儀:たこ焼きの孤独
ユウ「……でも俺、好きなのたこ焼きなんだよ。」
マナ「マイナー味!」
ダイキ「恋愛的に爆死フラグ!」
ユウ「けど、これが一番うまいんだって。」
構える。
深呼吸。
——パーンッ!!
粉、爆発。
机、白化。
カズ「玉砕確認!」
タクミ「青春、香ばしく散ったな。」
ダイキ「たこ焼き味、供養!」
マナ「……でも、かっこいいね。貫くの、味覚でも。」
ミナミ(通りすがりに)「……粉でも、ちゃんと味は残るのよ。」
ユウ「先輩、それ名言です。」
ミナミ「うるさい、粉飛んでる。」
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◆ 翌日、校内。
《#うまい棒割れ方診断》
──生徒会掲示板に貼られた一枚の紙。
カズ「……おい、これ見ろ。」
マナ「SNSでバズってたやつだ。購買発のミーム。」
ダイキ「太ももパーンチャレンジ、全国デビュー!」
ユウ「宗教がトレンド入りしてる……。」
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◆ SNS感染
昼休み。
校内のあちこちで「パーンッ!」音が響く。
「粉ゼロ!」「玉砕ー!!」
購買前、まるで祭り。
レイナ「……音で恋の成否わかるってスゴくない?」
アイカ「物理で愛を測る文化、初めて見た。」
ミナミ「……バカが信仰を作る瞬間ね。」
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◆ 放課後、購買前
粉の舞うベンチで、ユウが呟く。
「……たこ焼き味、まだ好きだわ。」
ダイキ「玉砕の伝道師か。」
カズ「でも、味は残ってるもんな。」
タクミ「粉、顔についてるけどな。」
ミナミ「……青春って、開け方じゃなくて、味の問題よ。」
風が吹いた。
粉が光の中で舞った。
そして誰かがまた、太ももでパーンした。
——音が鳴るたび、恋が笑った。




