ミカン胸詰め戦線 ― 果実とフェチの臨界点 ―
──放課後の部室。
こたつを囲んで、湯気と笑いと男子のしょうもなさが充満していた。
ユウ「……なぁ、お前ら。」
ダイキ「んあ?」
ユウ「みかんってさ、胸に詰めたくならね?」
タクミ「……また始まった。」
カズ「こたつ入ると理性も脱ぐんだよな、お前。」
ユウ「だって見ろよこのフォルム!
神が“詰めよ”って言ってる形じゃん!」
ダイキ「果実に託すな!」
──沈黙。
全員、真剣な目でみかんを見つめる。
完全にアスリートの集中力。
ユウ「……これくらいだろ。」
(小さめのみかんを胸にあてがう)
タクミ「いやいや、それじゃレイナ先輩足りねぇだろ!」
(明らかにLサイズのみかん2個を胸に)
カズ「やめろ名前出すなァ!!」
ダイキ「お前、敬意を込めろよ!もっとこう、神々しく扱え!」
──地獄のミカン盛り選手権、開幕。
ユウ「俺はリアリズム派だ!」
タクミ「俺は理想主義派だ!」
ダイキ「俺は夢詰め派だぁぁぁ!!」
カズ「俺は止める派だッ!!!」
机の上には皮、皮、果汁。
理性より果汁が溢れる。
──ドア、ガラッ。
レイナ「……あんたら何してんの?」
アイカ(冷静)「観測記録:果実フェチ暴走中。」
ミナミ(淡々と)「……集中力だけは評価する。」
ユウ「せ、先輩これは青春の人体研究で!」
ミナミ「……で、結論は?」
ユウ「実際は……もっとあるなと。」
(沈黙)
レイナ「はぁ!?なに勝手にサイズ分析してんのよ!!」
アイカ「レイナ、怒ると風圧で皮飛ぶ。」
ダイキ「ミカン爆発注意!!」
──果汁まみれの戦場。
笑いと悲鳴が入り混じる部室。
ミナミ「……着痩せするんすね、じゃないのよ。」
ユウ「反省してます。」
ミナミ「……どうだか。」
──こたつの中に残る、甘い香りとバカの余熱。
青春は、くだらなさで温まる。




