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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
298/321

バニートラップ戦線 ― 甘い罠と黒タイツ ―


──放課後の教室。

夕陽が差し込む窓辺、マナティが鏡越しにリップを引く。

「“映え”っていうのはね、目を奪うことじゃない。“止める”こと。」

杏仁豆腐、全員ポカン。


ダイキ「つまり、目を止めろってこと?」

マナティ「そう♡ たとえば……視線、とか。」


その言葉と同時に、彼女は軽く髪を払って微笑む。

空気が止まった。

それは、もうギャル神社の神々が降臨する前兆みたいだった。


ユウ「……やべぇ、空気変わった。」

カズ「恋愛は物理現象。」

タクミ「怖い怖い怖い。」

ダイキ「てか、なんの話してたっけ?」


マナティ「“恋のSNS企画”でしょ? “目を止める投稿”を撮るって言ってたじゃん。」

タクミ「まさか……」

マナティ「そう。バニー、いくわ♡」


──翌日。


黒タイツ。

うさ耳。

背中のラインが夜の街みたいに曲線を描く。

“ハニートラップ”ならぬ、“バニートラップ”。


教室の空気が一瞬で停止した。

心拍数だけが生きていた。


カズ「……黒タイツって、なんであんなに反射すんの?」

タクミ「それ聞くな。理性が反射する。」

ダイキ「ギャル神、光臨……!」

ユウ「……観測不能。」


マナティ「“恋の実験”は成功ね♡」

アイカ(腕組み)「この規模の心理実験は聞いたことがないわ。」

レイナ(携帯構えて)「ストーリー撮っていい?いや、撮る!」

ミナミ(通りすがり)「……ふふ。熱、伝染してるわね。」


──そして放課後。

全校のSNSに「#バニートラップ」がトレンド入り。


ユウ「……お前、何を狙ってんだよ。」

マナティ「んー、青春?」

ユウ「それ、使い方違うだろ。」

マナティ「でも、止まったでしょ。あなたの目。」


ユウ、何も言い返せなかった。

窓の外では、夕陽がピンクに染まっていた。


──“目が止まる”って、こういうことかもしれない。


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