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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
296/323

恋のレッスンⅢ ― 既読の向こう側 ―


昼休み。

教室の片隅、女子たちが集まっている。

マナティはポッキーをくわえながら、スマホを覗きこんでいた。


女子A「マナちゃん〜、LINE返ってこないの!昨日ハート送ったのに、既読スルー!」

マナティ「ふふ、ハートで返ってくるのはアプリの広告ぐらいだよ。」

女子B「え、じゃあどうすればいいの!?」


マナティはポッキーをくるくる回して、

「簡単だよ。……見てて。」


その瞬間、杏仁豆腐ユウ・タクミ・カズ・ダイキが廊下を通る。


マナティ「ターゲット、確保♡」

女子たち「えっ!?」


マナティがユウに駆け寄り、

「あのさ、ユウくん。昨日のスタンプ、返してくれなかったよね?」

ユウ「え、スタンプ?ごめん、通知バグってたかも。」

マナティ「……じゃあ、今ここで返して?」


上目遣い。笑顔。間。沈黙。

廊下の温度が一度上がった。


ユウ「え、いや……スタンプ?どの?」

マナティ「“すき”ってやつ。」

ユウ「えっ!?そんなの送ってた!?」

マナティ「(にやり)送ってないよ、まだ♡」


女子たち「きゃーーーー!!!」

カズ「おいおい、公開ナンパ現場じゃねーか!」

ダイキ「発情ブレイクビート第二章きたぞ!!」

タクミ「お前ら黙れ、音量が恋を殺す。」


マナティはウインクして女子たちに向き直る。

「ね? 返事が欲しいなら、相手の心拍数を上げるのが先♡」


ユウ「……マナティ、怖ぇよ。けど理屈は合ってる気がする。」

マナティ「恋って理屈じゃないもん、戦略だよ。」


レイナ「うわー出た、“計算の女神”!」

アイカ「理性をデータに変えるタイプ。」

ミナミ「……恋も観測範囲に入れるつもり?」

マナティ「もちろん。だって、あんたたちの領域、楽しそうだもん♡」


——風が揺れた。

四柱の均衡に、またひとつ恋のバグが走った。


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