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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
292/329

レイナ監視作戦 ― 風の神を尾行せよ ―


──放課後。

部室棟の窓から、柔らかい風が吹き込んでいた。


ユウ「なぁ、なんでレイナ先輩って、あんなずっとテンション高いの?」

カズ「燃費いいよな。太陽光充電?」

タクミ「風力発電系女子。」

ダイキ「じゃあ俺たちで確かめるか。神の仕組みを!」


──杏仁豆腐、結成:レイナ観測隊。



◆ 一の観測:購買の儀式


購買前。

レイナがパンを選んでいる。

なぜか、周囲がキラキラして見える。


ユウ「うわ……空気が違う。」

カズ「購買に後光さしてる人初めて見た。」

ダイキ「……今、アンパン選んだぞ。甘味の供物だ!」

タクミ「落ち着け、ただの炭水化物だ。」


レイナ「……アンタら、後ろで実況すんなって。」

(完全にバレてる)



◆ 二の観測:神域での浄化儀式


トイレに入っていくレイナを、遠巻きに観測。


ダイキ「……行ったぞ。」

ユウ「いや、ここまでで止めとけよ?」

カズ「“観測”と“犯罪”の境界が、今ゆらいでる。」

(全員一歩引く)


ちょうど出てきたレイナ。

手を拭きながら、笑う。


レイナ「ねぇ、風ってさ……背中で感じるもんなんだよ?」

ユウ「……はい、すみません。」



◆ 三の観測:二柱会談


放課後、中庭。

レイナがアイカと話している。


ダイキ「二柱会談始まった……!」

タクミ「風と焔が交わる瞬間!」

ユウ「いや、ただ世間話だろ。」

カズ「しっ、観測中だ。」


風が吹き抜け、レイナの髪がふわり。

その仕草を見た瞬間、

ユウは少しだけ、心臓が動いた。


ミナミが太陽なら、

レイナはきっと“風そのもの”だ。

掴めない、でも確かにそこにいる。



◆ 神、反撃す


数分後。

突然、背後から声がした。


「──ねぇ、ストーカーくんたち。」


全員、硬直。

振り返ると、レイナが仁王立ち。

風に髪がなびいている。


レイナ「風は見えないけど、感じるでしょ?」

ユウ「……は、はい。」

レイナ「じゃ、感じたら反省ね♡」


(その笑顔、太陽より強い)



◆ 夕暮れ、風の余韻


教室。

夕陽と風が入り混じる。


ユウ「……風ってさ、バカを吹かせてくんのかもな。」

カズ「被害者、俺ら。」

タクミ「同意。」

ダイキ「……せーの。」


全員「ニャッ!!!!」


笑い声が、風に乗って流れていった。


——レイナは今日も笑ってた。

誰より明るく、誰より自由に。

そして、バカたちはその風を、確かに感じていた。


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