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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
291/331

ニャッ!の呼吸 ― ハロウィン残響戦線


──ハロウィン翌日。

昼下がりの教室には、まだ昨日の熱が残っていた。

机の上にはカボチャの欠片と、笑いの残骸。


ダイキ「なぁ……昨日のレイナ先輩、腰、やばくなかった?」

タクミ「わかる。あの“しなり”は……人類の技術を超えてた。」

カズ「重力に逆らって、空気だけ味方につけてた。」

ユウ「しかも“ニャッ!”のタイミングが完璧。呼吸だったよな。」


全員「ニャッ!!!」


沈黙。

そして、爆笑。


ダイキ「お前ら息ピッタリすぎんだろ!」

カズ「俺らもう“ニャッ”で会話できるぞ。」

ユウ「次のライブ曲“ニャッの呼吸”でいける。」

タクミ「ボーカル誰がやるんだよ!」


──平和でバカな、昼下がり。



ガラッ。

教室のドアが開いた。


ミナミ「……何の儀式?」

全員「ひっ!?!?!」


ユウ「違います!昨日のランウェイの再現を少々……!」

ミナミ「……羞恥を再演する勇気、嫌いじゃない。」


その後ろから、アイカの冷ややかな声。

「観測結果:学習ゼロ。」


さらに、ドアの隙間から。

レイナ「ニャッ♥」


一瞬で空気が爆発した。

全員「ニャーーッ!!!(再現度120%)」


レイナは腰をひねって、軽くターン。

その一瞬、空気がざらつくほどの衝撃。

光の角度と、腰の軌跡が奇跡的に一致する。


タクミ「……これが“再臨”か……」

ユウ「重力、滅んだな。」

カズ「腰って、概念じゃなかったんだな。」

ダイキ「もはや宗教。」


ミナミ「……祭壇は校則違反よ。」

レイナ「いいじゃん、青春ってノリでしょ?」

ミナミ「……ノリが、深すぎるのよ。」



マナ「……ほんと、懲りないね。」

ユウ「褒めてんの?」

マナ「バカって、風通しがいいから嫌いじゃないよ。」

カズ「お前も言葉の腰がうまいな。」

マナ「言葉の……?」

タクミ「比喩比喩!」


マナ「……ニャッ(棒)」

全員「棒読みやめろぉぉぉ!!!」



そこへ、廊下から安藤先生の声。

「またバカやってるの? ……ま、青春ってのは、恥の上塗りよ。」

口に昆布をくわえながら、肩をすくめる。


ユウ「……でも先生、俺たちのは“光る上塗り”っす。」

安藤「ふふ……なら、塗り重ねなさい。まだ、余白あるでしょ。」


──チャイムが鳴る。

でも誰も立ち上がらない。

机の上に、笑いと羞恥が混ざった空気だけが残った。


レイナが軽く尻尾を振って、

「ニャッ♥」


全員「ニャッーーーッ!!!」


——光る腰線、再臨。

それが、バカどもの秋の祈りだった。


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