真夏の砂盛り帝国 ― 発掘せよ、青春遺跡!
──夏の午後、焼けた砂の上。
ナンパ合戦の興奮が冷めぬまま、杏仁豆腐は次の遊びを見つけていた。
ユウ「砂の城とか、子供の遊びだと思うだろ?」
ダイキ「うん。」
ユウ「やるなら、国家だ。」
カズ「お前のスケール感どうなってんの。」
タクミ「とりあえず埋まる未来しか見えない。」
──そして始まった、砂の帝国建設戦線。
⸻
◆ 発掘!バカ四天王
バケツをひっくり返し、
スコップで掘り、
ペットボトルで水を撒きながら、
四人は黙々と作業した。
タクミ「城、もう三階建ていけるぞ!」
カズ「耐震どうなってんの!?」
ダイキ「こっちはトンネル開通まであと10センチ!」
ユウ「気を抜くな、トンネルはロマンだ!」
──10秒後、崩壊。
ドッシャーーン!!
砂煙と悲鳴。
静まった浜辺に、顔だけ出したユウがひとり。
カズ「……生きてる?」
ユウ「青春に、埋まっただけだ……」
ダイキ「こいつ、砂風呂状態になってやがる!」
タクミ「盛れ盛れー!!」
(股間に砂を高く盛りはじめる)
カズ「やめろバカ!それ王族のモニュメントみたいになってる!!」
ユウ「……すごい、威厳を感じる。」
ダイキ「お前それ“王のち◯こ”だろ!!」
海辺、阿鼻叫喚。
通りがかった家族連れの子どもが指差す。
「ママ、あれ何?」
母「……青春よ。」
⸻
◆ 夏は沈む、バカは笑う
夕陽が差し込む頃、
ようやく砂の帝国からユウが救出された。
タクミ「……どうだ、熱かったろ?」
ユウ「うん。地球と一体化してた。」
カズ「バカの墓標としては、完璧だったな。」
ダイキ「次はもっとデカいの作ろうぜ!」
ユウ「……次は、俺が盛る番だ。」
砂の上、バカどもが笑い転げた。
波が寄せてきて、
笑い声を飲み込んでいく。
その瞬間、遠くでミナミたち三柱の声が聞こえた。
レイナ「……あれ、埋まってたのユウじゃない?」
アイカ「観測完了。あれは“知能より勢い優先型”の生命体。」
ミナミ「……まぁ、悪くない。熱量としては。」
──砂と笑いと太陽の午後。
埋まっても、笑っても、青春。
今日もまた、
“バカの遺跡”がひとつ残された。




