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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
284/343

真夏のビーチナンパ合戦 ― 砂浜に響け、恋と熱と馬鹿の咆哮 ―



──太陽が全力で照りつける午後。

海が鏡みたいに光り、砂が焼けている。

波音とギャルの笑い声、

青春の匂いが、塩と混ざっていた。


ユウ「……俺たち、今日ひとつの命題に挑む。」

カズ「なんで急に哲学口調?」

ユウ「“ナンパ”とは何か。——それを、体で証明する!」

タクミ「いやもう怖ぇよ、その研究態度。」

ダイキ「真夏の戦士たちよ!散開ぃぃぃ!!!」


──ナンパ合戦、開幕。

砂煙と共に、青春が走り出した。



◆ タクミ:理想が空を舞う


タクミ「清楚で、笑顔が優しい子がいいんだ。」

(五分後)

「……清楚な子は、この浜にいない。」

カズ「理想の高さで酸欠してんぞ。」



◆ ダイキ:肉体派の暴走


ダイキ「海って最高だなぁ!青春って感じだよなぁ!」

(勢いで浜辺の焼きそば屋に声をかけ)

「ねぇ!焼きそば食べる?俺の!!」

女子「……さっき食べた。」

ダイキ「じゃあ、俺が食う!!」

(完敗)



◆ カズ:優しさの終着点


カズ「暑いでしょ、これ、タオル使う?」

女子「ありがと〜」

(去る)

ユウ「……それ、ナンパじゃなくて介護だぞ。」

カズ「優しさは返ってこないんだな。」



◆ ユウ:奇跡の邂逅


ユウ「……誰に声かけりゃいいんだよ。」

波打ち際でつぶやいた時、

光が跳ねた。


金色の髪。

潮風をまとうような横顔。


ミナミ「……日焼け止め、塗れてないわよ。」

ユウ「ミナミ先輩!?」

ミナミ「偶然よ。あなたたち、またバカなことしてるのね。」

ユウ「美女を連れてこいって命令なんです。」

ミナミ「……で?」

ユウ「だから、誘いました。」

ミナミ「……なんで私?」

ユウ「だって、1番の美女だから。」


一瞬、海が止まった気がした。

波音も、風も、焼けた砂も。


ミナミ「……ほんと、バカね。」

でも、その声は少しだけ柔らかかった。



◆ 再集合、そして崇拝


夕暮れ。

空が茜に染まる頃、全員が戻ってきた。


ダイキ「焼きそば完食!」

カズ「介護完了!」

タクミ「理想不在!」

ユウ「ミナミ先輩、連れてきました。」


全員「知り合いじゃねぇかぁぁぁぁ!!!」


レイナ(サングラス外し)「……それ、優勝でしょ。」

アイカ「観測結果:バカの美、極点。」

ミナミ「……バカって、正しい熱量ね。」


全員、砂の上で笑った。

波音が拍手みたいに聞こえた。


ユウ「……なぁ、これがナンパの定義かもな。」

カズ「どれ?」

ユウ「“本気で誰かを見つめる勇気”。」


ミナミ、少しだけ振り返って。

「……なら、合格ね。」


──真夏の空が、オレンジから群青に変わる。

拝むように笑うバカたちと、

その光を静かに受け止める神。


——この日、砂浜は確かに燃えていた。

火のような太陽の下で、

“青春”が、笑っていた。


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