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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
22/34

モジモジジャージ大作戦!〜体育館に走る黒タイツの悪夢〜

朝の教室。

いつもよりちょっとザワついた空気。

原因はもちろん、俺たちだ。


ユウ「なぁ、今日体育あるよな?」

ダイキ「あるな。で、何やらかす気だ?」

ユウ「……入れ替えるんだよ」

カズ「なにを?」

ユウ「ジャージを」

タクミ「またロクでもない流れだ」



ロッカーに仕込まれた“黒の全身タイツ(通称モジモジスーツ)”。

以前、お化け屋敷用に買っておいた残骸だ。


ユウ「今日、全クラス分のジャージとモジモジをすり替えます」

カズ「おい、規模が国家レベルだぞ」

ダイキ「いや待て、これ、下手すりゃ停学案件じゃね?」

ユウ「つまり、成功すれば伝説」

タクミ「……成功しなくても伝説にはなるな(悪い意味で)」



◆ 朝の混乱、開幕


チャイムとともに体育館へ移動。

だがその時点で、俺たちはすでに勝利を確信していた。


なぜなら——


男子A「おい……俺のジャージ、黒すぎね?」

女子B「ちょ、私のも!? なんかスベスベしてるんだけど!?」

教師「え、なに?みんな今日、バレエ?」


ユウ「作戦成功だな」

ダイキ「やべぇ、笑いが止まらん!」

カズ「これ、あとで絶対呼び出しくるやつだよ……」

タクミ「でも今が楽しけりゃ、それでいいんだろ?」

全員「青春だァァァァ!!!」



◆ 想定外の展開


しかし、悪ノリには“返り討ち”がつきもの。


体育の先生「おいお前ら。モジモジ班、全員前へ出ろ」

ユウ「ひぃっ」

先生「お前らが仕掛けたんだろ。どうせ杏仁豆腐だ」

カズ「な、なんでバレたんですか!?」

先生「お前らしかいねぇだろ、こういう発想すんの」


ユウ「(エスパーかよ……)」



◆ まさかの罰ゲーム


先生「反省の意を示せ。今日の体育は、モジモジのままリレーだ」

ユウ「えっ」

ダイキ「走んの!?」

タクミ「これ、視界ゼロだぞ!?」

カズ「命懸けの50メートル走……!」


体育館に鳴り響く謎の歓声。

黒い影が4つ、転倒しながらバトンを繋ぐ。


女子たち「キャー!杏仁豆腐がモジモジしてるー!!」

男子たち「がんばれ!変態共ー!!」


ユウ(息が切れる。でも、なんか笑えてくる)

「俺ら……最高にバカだな」

カズ「でも、楽しいだろ?」

ユウ「……うん」



◆ 放課後、職員室前にて


先生「で、反省は?」

ユウ「全力でモジモジしました!」

先生「……次やったら、タイツ没収な」


ダイキ「じゃあ次はスケスケで!」

全員「おいバカ!!!」


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