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青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
13/27

オリジナル曲を作ろう!

「文化祭でやる曲さぁ……」

放課後の教室で、俺がポツリと言った。

「せっかくだから、オリジナル曲も作んね?」


全員の手が止まる。


「マジで?」

「え、それ本気?」

「俺らが作曲?大丈夫か?」


しばし沈黙のあと──

「……カッコよくね?」

「やろうぜ!杏仁豆腐のテーマ!」

「曲名ダサすぎるだろ!」


こうして俺たちの「曲作り編」が始まった。



作詞地獄


まずは歌詞。

タクミがノートにサラサラ書き始める。


「青春とか、夢とか、希望とか──」

「おい、それJ-POPで死ぬほど聴いたやつ!」


カズが笑いながら横取りし、

「じゃあギャグ路線でさ、“チャリで校舎を駆け抜けろ” とか?」

「……それ、俺ら実際やったな」


ダイキがさらに乗っかる。

「“購買パン争奪戦”とか歌詞に入れよ!」

「杏仁豆腐って単語も必須だな!」


結果、ノートには青春とバカのカオスな歌詞が並んでいった。



作曲カオス


次はメロディ。

ギターを持ったカズが試しに弾く。

「ジャーン♪」

「おお、カッコいい!」


俺もギターで合わせる。

「ジャンジャカジャン!」

「お前弾けんならギターやれよ!」

「だってドラムでモテたいじゃん!」


ダイキはベースでブンブン鳴らし、タクミは横で「ラララー♪」と鼻歌。


……曲というより、ただの騒音だった。



それでも楽しい


「全然形にならねぇ!」

「でも楽しいな!」

「なんか……これが青春ってやつ?」


気づけば日が暮れて、教室はオレンジ色。

机の上は落書きと歌詞のカケラでいっぱいだった。


結局曲はできなかったけど、笑いながら過ごしたその時間こそ、俺たちの音楽だった。

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