夏、透けた再審判──ギルティ・ビーチ
──夏の海。
照り返しは痛いほどに、眩しさは罪に近い。
ユウ「海だぁぁぁぁ!!!」
ダイキ「魂が蒸発するぅぅ!!!」
カズ「IQより潮位の方が高ぇ!!」
タクミ「日焼け止め塗るの遅ぇよ……」
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◆ ファッションチェック地獄
ユウ「俺さ、大人っぽく攻めたいのよ」
カズ「どうせまた変なの選んだんだろ」
ユウ「見ろ、ベージュのトランクス。抜け感、完璧。」
全員「抜けすぎだろ!!!」
タクミ「お前それ、砂浜と同化するぞ」
ダイキ「自然界に帰る準備できてんじゃん!」
ユウ「違う!大地と共鳴する色なんだよ!」
カズ「人間やめるな!」
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◆ 入水、そして事件。
ユウ「海は母!俺は帰るッ!!!」
バシャァァァァ!!!
……静寂。
カズ「……あれ、ユウどこ行った?」
タクミ「なんか、水面に魂しか浮いてないんだけど」
ダイキ「おい、あいつ脱げたんじゃね?」
ユウ「え!?ちゃんと履いてるから!!多分!!!」
カズ「“多分”がいちばん不安なんだよ!!」
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◆ 神々の審判。
パラソルの下、三柱降臨。
レイナ「ギルティ☆」
アイカ「公然、失格。」
ミナミ(アイスを舐めながら)「……卑猥。」
ユウ「いやいや!ほんとに履いてたから!!!」
ミナミ「……バカって、海より深いね。」
一同「……南無ユウ。」
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◆ そして、風が吹く。
パサ……。
風がベージュを撫で、張り付く。
透けた。見事に。
全員「…………」
レイナ「再審、入りまぁす☆」
アイカ「判決更新。やっぱギルティ。」
ミナミ「……確定。ほんと、バカ。」
ユウ「え、ちょ、今の風、卑怯じゃね!?」
カズ「自然もお前にドロップキックだよ。」
タクミ「透明感ってそういう意味じゃねぇんだよ。」
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◆ 夕暮れ。
潮騒が笑っている。
海辺に残る足跡と羞恥。
ダイキ「なぁ、青春ってなんなんだろうな」
カズ「お前が聞くなよ、加害者だぞ」
ユウ「……夏、日焼けより照れ焼けが痛ぇな……」
ミナミ「……いいじゃん。バカの熱って、ちゃんと生きてる証拠だよ。」
——波が引いて、笑いが残る。
青春ギャラクティカ、ギルティ確定。




