青春昼寝選手権 〜寝たヤツが負け(勝ち)〜
──昼休み、春。
桜と眠気が同時に落ちてくる。
ユウ「俺、悟った」
カズ「また始まった」
ユウ「青春って、“どこで寝るか”で決まるんだよ」
ダイキ「寝る哲学うざいw」
タクミ「つまり?」
ユウ「第一回・青春昼寝選手権だ!」
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◆ ルール
•一番青春を感じる場所で寝たやつが勝ち
•先生に見つかったら負け
•ギャルの夢を見たら+10点
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◆ 開催地:校内全域
カズ:購買前。
パンの香りに包まれて即落ち。
ダイキ:屋上。
寝ながら湯切りして「ションベンしたやつ誰だ!」の怒号で覚醒。
タクミ:中庭。
光を受けた髪が奇跡の反射を生み、通りすがり女子が「天使寝てる」と写真撮る。
ユウ:体育館裏。
石垣の温度、風の抜け、桜の舞い——完璧。
「ここが……昼寝の聖地……」
そして、うとうとと落ちていくその瞬間——
隣から微かな衣擦れ。
(……誰か、いる?)
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ユウ(目を開ける)「……っ」
そこには、ミナミ先輩。
桜の影、同じ角度で寝ていた。
(これは……夢だな)
(ギャルの夢見た!+10点!)
安心して、そのまま寝た。
——ただそれだけ。
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◆ 放課後、噂は走る
レイナ「アイカ見た? 体育館裏」
アイカ「見た。寝てたね、あれはガチ添い寝」
レイナ「距離感、完全に恋距離♡」
アイカ「目撃者多数、拡散速度・神」
その日のうちに校内の掲示板に落書き。
《添い寝事件:春の神域で二人が眠る》
《杏仁豆腐・ユウ、ギャル神と邂逅》
安藤先生「……寝るのも才能ね」
ナムサン「青春は夢精と誤解でできてるのよォ♡」
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◆ 翌日
ユウ「なぁカズ……俺、昨日ギャルの夢見てたんだけど」
カズ「夢じゃねぇ。実写版だった」
ダイキ「お前、神と添い寝とか命知らず」
タクミ「ニュースタイトル“青春、寝過ごす”だな」
ユウ「ちょ、まじで!? ギャル+10点、現実スコアかよ!!」
——そのとき。
廊下の空気が、一瞬で“真空”になった。
ミナミ、登場。
何も言わず歩く。ヒールの音もない。
ただ、空気の温度だけが落ちていく。
噂していた生徒たち、全員うつむく。
そのまま視線ひとつで廊下を制圧。
アイカ「……出た、“沈黙制圧モード”」
レイナ「うちらでも怖いのに、あれ至近距離とかユウ生きてんの奇跡」
ユウ(内心)「……俺、なんかした? てか夢だし?」
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◆ 放課後・ギャル神社
レイナ「ねぇミナミ〜、怒ってんの?」
ミナミ「怒ってない」
アイカ「じゃあ、不機嫌?」
ミナミ「……別に。ただ、寝顔ってさ……」
(間)
「……見られる側の覚悟がいるのよ。」
レイナ「出た、名言モード!」
アイカ「寝顔で恋哲語る女、最強」
ミナミ「黙れ」
(耳がほんの少し、赤い)
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◆ エピローグ
翌日、杏仁豆腐部室。
ユウ「俺、なんで女子に睨まれてんの?」
カズ「神を汚した罪」
ダイキ「昼寝で異端扱いw」
タクミ「神域侵入者ユウ、伝説に。」
ユウ「……次から机で寝よ。」
安藤先生(昆布を噛みながら)
「恋ってのはね、起きた後の沈黙で測るのよ。」
——春、桜、噂、そして寝不足。
青春は今日も、夢みたいに馬鹿だった。




