表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青春ギャラクティカ  作者: 灰色ぎつね
100/186

青春昼寝選手権 〜寝たヤツが負け(勝ち)〜


──昼休み、春。

桜と眠気が同時に落ちてくる。


ユウ「俺、悟った」

カズ「また始まった」

ユウ「青春って、“どこで寝るか”で決まるんだよ」

ダイキ「寝る哲学うざいw」

タクミ「つまり?」

ユウ「第一回・青春昼寝選手権だ!」



◆ ルール

•一番青春を感じる場所で寝たやつが勝ち

•先生に見つかったら負け

•ギャルの夢を見たら+10点



◆ 開催地:校内全域


カズ:購買前。

パンの香りに包まれて即落ち。


ダイキ:屋上。

寝ながら湯切りして「ションベンしたやつ誰だ!」の怒号で覚醒。


タクミ:中庭。

光を受けた髪が奇跡の反射を生み、通りすがり女子が「天使寝てる」と写真撮る。


ユウ:体育館裏。

石垣の温度、風の抜け、桜の舞い——完璧。

「ここが……昼寝の聖地……」


そして、うとうとと落ちていくその瞬間——

隣から微かな衣擦れ。


(……誰か、いる?)



ユウ(目を開ける)「……っ」


そこには、ミナミ先輩。

桜の影、同じ角度で寝ていた。


(これは……夢だな)

(ギャルの夢見た!+10点!)


安心して、そのまま寝た。

——ただそれだけ。



◆ 放課後、噂は走る


レイナ「アイカ見た? 体育館裏」

アイカ「見た。寝てたね、あれはガチ添い寝」

レイナ「距離感、完全に恋距離♡」

アイカ「目撃者多数、拡散速度・神」


その日のうちに校内の掲示板に落書き。

《添い寝事件:春の神域で二人が眠る》

《杏仁豆腐・ユウ、ギャル神と邂逅》


安藤先生「……寝るのも才能ね」

ナムサン「青春は夢精と誤解でできてるのよォ♡」



◆ 翌日


ユウ「なぁカズ……俺、昨日ギャルの夢見てたんだけど」

カズ「夢じゃねぇ。実写版だった」

ダイキ「お前、神と添い寝とか命知らず」

タクミ「ニュースタイトル“青春、寝過ごす”だな」

ユウ「ちょ、まじで!? ギャル+10点、現実スコアかよ!!」


——そのとき。

廊下の空気が、一瞬で“真空”になった。


ミナミ、登場。

何も言わず歩く。ヒールの音もない。

ただ、空気の温度だけが落ちていく。


噂していた生徒たち、全員うつむく。

そのまま視線ひとつで廊下を制圧。


アイカ「……出た、“沈黙制圧モード”」

レイナ「うちらでも怖いのに、あれ至近距離とかユウ生きてんの奇跡」


ユウ(内心)「……俺、なんかした? てか夢だし?」



◆ 放課後・ギャル神社


レイナ「ねぇミナミ〜、怒ってんの?」

ミナミ「怒ってない」

アイカ「じゃあ、不機嫌?」

ミナミ「……別に。ただ、寝顔ってさ……」

(間)

「……見られる側の覚悟がいるのよ。」


レイナ「出た、名言モード!」

アイカ「寝顔で恋哲語る女、最強」

ミナミ「黙れ」


(耳がほんの少し、赤い)



◆ エピローグ


翌日、杏仁豆腐部室。


ユウ「俺、なんで女子に睨まれてんの?」

カズ「神を汚した罪」

ダイキ「昼寝で異端扱いw」

タクミ「神域侵入者ユウ、伝説に。」


ユウ「……次から机で寝よ。」


安藤先生(昆布を噛みながら)

「恋ってのはね、起きた後の沈黙で測るのよ。」


——春、桜、噂、そして寝不足。

青春は今日も、夢みたいに馬鹿だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ