翠の魔女
アルティリアの過去を交えつつ、色々な事が形になったり、なんやかんやする話でした。リバリウス工房はこの先、弦楽器の名工房として続いてゆきます。真珠の話はまた何かあるかもしれません。魔女はこの後も出てくるかもしれません。なんせ、アルティリアの師匠ですから。
アントン
弦楽器造りに生涯をかけてきた男
しかし、その一方で
実は息子をとてもとても
大切に育ててきました。
最愛の妻が出産時に亡くなり
周囲から男で一つでは育てられないと
言われていましたが
大切な妻の忘形見のクレオを手放す事は出来ず
必死で育ててきました。
ただ、彼が教えられるのは弦楽器の造り方のみ。
美しい音と息子が彼の全て。
アルティリアと出会って
弦楽器の巨匠、バイオリンの神と呼ばれるように。
てやんでい。こちとら、
自分が納得いく楽器造ってるだけでい。
とはいえ、それまでの弦楽器の音を遥か高みへと
持ち上げたのは間違いない。
実は素材のシェプールは魔力を帯びており、
これを扱うのはハイパー難しい。
錬金術師レベルのスキルが必要。
各国の音楽家達に愛されてる自覚なし。
隠れ甘党。
孫が可愛過ぎて困る。
クレオ
頑固親父に振り回されてる
庶民的な男だが、腕は間違いない。
アントンがバイオリンの神ならば、
クレオは後世で弦楽器の父と呼ばれている。
理由は頑固親父の技術を惜しみなく職人達に伝え
世界の弦楽器造りの技術を向上させたのは
クレオだから。
アントンが亡くなった際、
気落ちし過ぎて
引退しようとしていた。
それを知ってか知らずかアルティリアが様々な
弦楽器をクレオに発注。
恩人の頼みならばと、最後に最高の作品をと奮起。
製作に打ち込んでいるうちに復活。
やっぱり弦楽器は素晴らしい。
死ぬまで造り続けたい。
ちなみに、これらの弦楽器達は
クレオシリーズと呼ばれ
アントンの楽器に勝るとも劣らず
違った魅力があるという。
嫁と子供が可愛過ぎて困る。
カーラ
気立が良くて元気な奥さん。
リバリウス工房のお日様的な存在。
楽器のことはサッパリだけど、
頑固親父な義父の扱いは実家の父と祖父で慣れてる。
なんなら、クレオは職人ぽくないかもと思ってたけど
弦楽器に関しては妥協のだの字もないので
あ、やっぱ職人だわーと思ってる。
アナベル
祖父のツンデレを容赦なく晒すオチビ。
幼少期アントンやクレオに天才!天才!と
騒がれており、周囲は爺馬鹿親馬鹿と言っていたが
アントンとクレオは
弦楽器で贔屓目なんぞ持ち出さない。
アナベルは、祖父が弦楽器を高みへと持ち上げ、
父がその技術を確かなものにし
アナベルはそれをさらに
完成形に持っていったと言われる。
アントンとクレオの弦楽器と比べると
安定性が高いらしい。
アナベル制作の弦楽器達も
アルティリアは所有してる。
クッチーのお礼だよ。
数百年後もアントン、クレオ、アナベル、3世代の
弦楽器達は音楽家達とっては神器。
弦楽器造りとクッチーを愛した女性。
ロイルヤード
アルティリアのバイオリンの師
ルヴァラン交響楽団のバイオリンパートのリーダー
穏やかな紳士
プロの音楽家としてリバリウスの弦楽器を
初めて弾いた人。昇天した。
バイオリンとは、かくも美しき存在なのか。
リバリウス工房で演奏したら、
アントンが出てきて、自分にぴったりの
バイオリンを渡された。
それは最早、己の魂の一部と言っても過言ではない。
ちゃっかりクレオのバイオリンも購入。
両方手に入れることができた超ハッピーおじさん。
ルヴァラン交響楽団の指揮者
アントンのバイオリンの音色で
腰痛が吹っ飛んだ。
ところがレイフィットに赴くものの
アントンからは弦楽器を渡されなかった。
だって指揮者じゃん。
おまけに、元はピアニストだし。
ショック過ぎたけど、
演奏者として認めなければ
著名人でも楽器を売らないという
アントンの信念にも
痺れしまうオジジ。
せめてお近づきになりたいと。
何度もレイフィットを訪れてるいるが
アントンなびかず。
同情したアナベルからカスタネットを貰う。
ロイ
悪ガキ、イタズラ小僧。
自覚ないけどアルティリアに初恋発動中。
レオンハートがムカついて仕方ない。
でも魔獣討伐の戦いは彼の中に強い
憧れを抱かせた。
現在レオンハートに言われた事を実践中。
勉強が一番キツい。
でも、ぜってぇ、やめねぇからな。
家やご近所の手伝いすると、
褒められてくすぐったい。
べ、べつに体力づくりだし!
自分の住む街があまり好きではなかった。
しかし、段々とレイフィットを背負って立つ
意識が芽生えてきたらいいなと作者は思ってる。
頑張りんしゃい。
エド、ウェス
ロイの友人、悪ガキ、イタズラ小僧。
ロイよりも素直。
お姫様可愛い、騎士カッコいい。
レオンハートに言われた事、かなり大変。
でもリーダー格のロイが止める気配ないので
なんとか頑張ってる。
やっぱ勉強が一番辛いなあ。
ネッサ
ロイにほのかに恋をしてるけど
素直になれないお年頃。
お、お姫様好きになったって、
報われるわけないんだからねっ!
トレバー
海洋学を学んでいたので、淡水の生物にも詳しい。
飄々としていて、掴みどころがない。
真珠の養殖とか面白過ぎるでしょ!
学者の一族だけど、
田舎育ちで野山を駆け回っていたので
レイフィットに馴染みまくり。
子爵位とかあってもなぁと思ってたけど
後々、役に立ちそうだからとっておこうっと。
気が付けばコーリーに恋していた。
コーリーはレイフィットでは人気者なので
そばに居られれば良いとか言ってる場合じゃないぞ。
コーリー
異国からの移民。
最初は神殿に身を寄せてたが、
アルティリアにその知性と教養を発見される。
移民の自分が偉そうに領主邸で働かなんてと
思っていたが、自分の能力を信じてくれる
アルティリアの誘いは非常に嬉しかった。
迷ってたら神官や孤児達に頑張れ!と
応援されてしまった。
トレバーのことは……えーと、その。
嫌いではないのですが……
混み合った事情のある訳あり女性。
翠の魔女
魔女。アルティリアの師匠。
魔法を使うと、
彼女の魔力は植物や花として実体化するし
自然と生えてる植物も操れる。
本当はアルティリアを連れ去って
弟子兼養子にでもするつもりだった。
なので、母親くらいの若い容姿で現れた。
見た目年齢は自由自在。
実年齢はもはや覚えてない。
レオンハートの先祖と知り合いっぽい。
昔は人間社会で嫌な経験をいっぱいしたけど、
人間不信ではない。
ただし、信用を失ったら取り戻す事は不可能。
知り合った人間の願いを叶えたり、
魔法薬をつくることもある。
対価はまちまち
金貨1万枚だったり、片目だったり
美味しいスープのレシピだったり
昔、道案内してくれた5歳のおチビさんの
おじいさんのリウマチを、
道案内のお礼に治してあげたこともある。
気まぐれ魔女。
アルティリアのパパから薬のお礼に
バナナもらって嬉しい。
大陸中探してたけど、中々見つからなかったのよ。