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ドラゴンスレイヤー

【第七部】魔導士団とエリサ

一日一話投稿していきます

次の日

魔力が回復した一同は再度山脈に登り、ブラックドラゴンの死骸を解体する

解体して分かったことは、ブラックドラゴンはメスで卵を産んだ可能性がある

災害級ドラゴンとなるとそう何匹も居ないため、単独で産卵可能で生後でも性転換出来ると考えられている

横穴を捜索するとブラックドラゴンの巣らしきものがあり、やはり産卵した可能性が高かった

しかしその卵はどこを探しても見つかることはなかった


山脈を無闇に荒らしてドラゴン達が再襲来して来ても困るため、卵の調査は早々に切り上げ、ブラックドラゴンの鱗や牙などを剥ぎ取って、帰路に着いた


仮に卵があったとしても成竜になるまで百年以上は掛かる

さらにこちらが何もしなければ人里を襲う可能性も低いため、ブラックドラゴン襲撃事件はこれにて終了とした

そしてコビー達はクルスト達のお墓の前で報告をする


「クルスト

最後まで君に助けられたよ

住民を守りながらあのブラックドラゴンと上級ドラゴンを一緒に相手するなんて、とんでもない芸当だよ

しかもブラックドラゴンにかなりのダメージを与えてくれたようだしね

王には国の英雄として報告しとくから、君は王都の銅像としてこれからは生きていくんだ

喜んでくれ、ははは」


コビーは目のところを右手で覆い、涙が流れるのを隠す

そして、数十秒後には笑ってお別れを告げた


コビー達はそれから数日は街の再建にあたり、建物の除去や城壁を築いたりした


そして帰りもゴーレムに乗り王都まで戻って来た

王都に着き次第、事の詳細を王やジャイロやジルに報告をした

ブラックドラゴンが倒されたことに三人は驚いたが、ルイーズ辺境伯領でクルスト士長始め魔導士団が数名亡くなったこともあり、素直に喜ぶことは出来なかった

しかしコビーからの強い推薦もあり、クルストがブラックドラゴンを討ったことにして、英雄として王都に祀られることとなった


ルイーズ辺境伯はというと、王都で闇魔導士による尋問により、全ての真実が明らかになった


ルイーズ辺境伯領は王直轄地だが、遠方のため納税だけして元々自治領に近かった

そこでグリッジ帝国からある打診を受け、今回の結末に至った

その打診とは、ブラックドラゴンの卵をドラゴンバーク山脈から盗み、それを王都に持って行くことだった

それを遂行した暁には、帝国より独立国家として独立することを認めるということであった

冒険者を使って卵を盗んだものの、ブラックドラゴンの追撃が早く、街に持って来た段階で襲われてしまった

すぐさま冒険者を使って卵を山脈に返したが、後の祭りであったとのこと


今回の件でルイーズ辺境伯は家族諸共国家反逆罪で死刑

王都から臨時代官を派遣し、復興にあたることとなった

ブラックドラゴンの素材は国宝として保管され、上級ドラゴンや下級ドラゴンの素材は市場にて売却された

またその一部資金は、復興資金に充てられた


エリサへはドラゴンスレイヤーの称号が与えられ、魔導士団として正式採用の打診があったが、やらなければならない事があると一旦固辞した


今回の事件により、グリッジ帝国がカンタラス王国を狙っていることがはっきりと分かった

グリッジ帝国は着々と支配領土を拡大しており、従った国は優遇し、従わなかった国は壊滅状態まで追い込み解体するなどの独裁国家戦略が成功している

また今回の事件は国内地方諸侯である反王派への警戒を強めることになり、カンタラス王国は今後王派の拡大や団事力強化が喫緊の課題となった

これにて第七部は完結となります

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