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ドラゴンバーク山脈の調査

【第七部】魔導士団とエリサ

後書きもお楽しみ下さい

一日一話投稿していきます

ルイーズ辺境伯のところへ案内されるが、見るからに覇気がない

何やらブツブツ独り言を呟いている


(話が違うではないか

こんなはずでは

私はなんてことをしてしまったんだ

あいつらめ…)


「ルイーズ辺境伯

この度は大変な事になってしまいましたね」


ルイーズ辺境伯は座りながら、体を前後に揺らしている

コビーが話し掛けたが、全く聞いていない

たまりかねてエリサが話し掛ける


「ルイーズ辺境伯!

ルイーズ辺境伯!!」

「これはダメだね

壊れてしまっているという表現が正しいかもね

ドラゴンが襲って来た原因を何か知っているかもしれないな」

「人の仕業ということですか?」

「あくまでも可能性の話さ

数百年襲って来た事がないドラゴンが、何故人里まで降りてきたか

その前に内乱の予兆があったらしいしね

何かあるかもしれないし、あるいは考え過ぎなのかもしれない」

「先生

そうなると原因を突き止めないと、またドラゴンが襲って来るかもしれませんね」

「ああ

とりあえず今出来ることは、この住民の対応とドラゴンへの警戒

それから原因の調査となる」


コビーは魔導士団へ指示を出す

千人の住民のうち、移住希望者は一旦王都で受け入れ、その後王直轄地に振り分ける

このまま残りたい者は、魔導士団が居る間は保護対象となるが、ドラゴン出現原因の調査が終わり次第、代わりの辺境伯に引き継ぐことにした


移住希望者を募ったところ、約半数が移住に応じて王都に行くことになった

残りの半数はこちらが故郷で離れたくない、と言った理由がほとんであった

そして辺境伯はというと、これ以上の聞き込みが出来なかったため、尋問のため王都に送られた


「先生

半数が残りました

これからどうしましょうか」

「そうだね

では住民の保護に一班残そう

そして、山脈の調査に我々と、もう一班で向かうことにしよう」

「分かりました

私の勉強不足で申し訳ありませんが、あの山脈について詳しく教えて貰えますか?」

「そうだね

全員で情報は共有しておいた方が良いね」


コビーから山脈について説明を受ける

まずあの山脈、名前をドラゴンバーク山脈と言う

名前の通り、ドラゴンが無数に棲んでいることから命名された

一言にドラゴンといっても、ランク分けされている

下級→上級→災害級となっている

下級ドラゴンはレッド・イエロー・ブルー・ホワイト・グリーン・ブラウンドラゴンで、その地の環境や食べ物などで色の変化があると言われている

表皮は硬くかなりの防御力を誇るが、攻撃は噛みつきやひっかきなど肉体を使った攻撃のみ

強さは色が違ってもほとんど変わらない

次に上級ドラゴンは魔法属性を持っているドラゴンで、アース・クリムゾン・サンダー・アイスなどが居て、表皮は属性を付与されていて魔法属性の相性を考えて攻撃しなければならない

攻撃もブレス攻撃やアースバレットやサンダーボルトなど魔法を使った攻撃をしてくる

災害級はブラック・スカル・テンペストドラゴンなどが当たる

これらは国を挙げて討伐しなければならないドラゴンで、数百年に一度姿を見せるか見せないかのレベルとなっている


そしてこの山脈には、上級ドラゴンが多数目撃されている

何でも上級ドラゴン以上は食べ物を必要とせず、魔力を食事代わりとして補給しているそうだ

この山脈にはドラゴンが好む魔力塊があり、上級ドラゴンも基本的に山脈から降りて来ることはない

そしてブラックドラゴンが棲んで居ると言われていたが、目撃情報は百年以上ない


「先生

そうなると、その栄養補給源の魔力塊に何かあった線が有力ということでしょうか?」

「そうだね

あるいは何か探していたという証言通りなら、上級以上のドラゴンの卵を持ち去ったか

彼らは縄張り意識も持っているからね

縄張りに入って卵を取られろうもんなら、子を想う親はドラゴンも一緒で、反撃して来てもおかしくはないよ」

「辺境伯が何か企んで持ち去ったと?」

「エリサ

鋭いね

僕はそう睨んでいる

ただね、このまま野放しには出来ない

もし討伐出来るようならやるしかないよ

たとえこちらが悪くともね」

「先生は災害級ドラゴンと戦ったことは?」

「僕はないけど、ジルがあるって言ってたね

そしてジルが生きているということは、討伐したということだろう」

「ジル様ってほんと凄いお方なんですね…」

「化け物だよ」


それからコビーは、住民の生活基盤を作ってから山脈の調査をすることにした

そして三日後


「先生

魔力は回復しましたか?」

「ああ、やっとだ

ゴーレムは召喚したままで、土魔法で住民の野営地を囲うように土壁を作ったからね

本当は一日で作れたけど、ドラゴンの再襲来に備えて、魔力を取っておかないといけないから三日掛かったよ」

「もう立派な城壁ですよ

普段普通に接していると忘れてしまいますが、本当に魔導士団の副士団長なんですね」

「仕事をしないことが平和ってことだからね

どっちが良いかは決まってるさ」


コビー達は山脈に向かって歩き出す


「先生、ゴーレムは?」

「とりあえず必要なくなったからね

魔力も残しておきたいから、これからは徒歩移動だ」

「分かりました」

【人物紹介】

ミリア

年齢:三十二歳

生い立ち:産まれも育ちも王都

家族構成:両親は元魔法学校の教師

兄と姉も魔法学校の教師

特技:水魔法、魔法マニア、兵団マニア

Episode:小さい頃から両親に厳しく躾けられる

魔法学校の教師家系で自分も教師になるものだと思っていたが、ある時自分の中に二面性がある事に気付き、生きたいように生きると決意する

兵団マニアで戦術の考案をしていると、二日は寝ないでも生きられる

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