お義兄様に馬の上で何度もキスされて頭の中があまりのことに飛んでしまいました。
「お義兄様どうしたの?」
私はいきなり私の名前を叫んで跪いたお義兄様に度肝を抜かれた。
そう言えば前にも尖塔の上でこんな場面があったような気がするけど、その時は爆発があってそれどころでは無かった。
その上、なんと、お義兄様は私の片手を掴んでくれたんだけど……
そして、私を見上げてくれた。
でも、次の瞬間私の後ろを見て、
「やばい」
と言っていきなり、私の体を抱き上げてくれたのだ。
「えっ!」
私は唖然とした。
「お義兄様、ちょっと待って! これって完全にお姫様抱っこじゃない!」
「そうだ。昔、エリが俺に将来的にやってほしいって言っていたお姫様抱っこだ」
お義兄様は人の悪い笑みを浮かべてくれたんだけど……
周りのみんなが唖然と私達を見ているんだけど。それに多くの者からは生暖かい視線を感じる。
「いや、ちょっと、お義兄様、恥ずかしいから降ろして!」
私は真っ赤になってお願いしたのだ。
「何を言っているんだ。俺は昔、エリと約束したことをしているだけだ」
お義兄様が平然と言ってくれるんだけど……
「いや、お義兄様。それってお義兄様が私をお嫁さんにしてくれる時でしょ」
私は少し怒って言ったのだ。
「そうだ。昔、エリと指切りげんまんしたからな」
でも、お義兄様は平然と言ってくれるんだけど、どうして? お義兄様は私の義理の兄なのに!
「えっ、いや、あれは子供の頃の戯言で」
「その言い訳は聞かん。俺はエリと約束したから、必死に今までやって来たんだ。エリは約束してから12年間ただひたすら、エリを嫁に迎えるためにやってきた俺を否定するのか」
お義兄様がいきなり言ってくれたんだけど……
「えっ、いえ、だからあれは小さい頃の戯言で」
私は必死に言い訳したのだ。
「母上様にも今際の際に俺ははっきりと約束したのだ。『エリの面倒は一生涯見ます』って」
「いや、それはお義兄様としてでしょ」
「一生涯面倒見るのに、一番良いのは結婚することだからな。亡くなった方との今際の際の約束は何にも増して、優先されるのだ」
そう言うと、お義兄様は私を抱き上げたまま、レッドに向けて歩き出したのだ。
「えっ、いえ、お義兄様! 私達は義理の兄妹で……」
「義理だから、結婚できるだろ」
私はお義兄様の言葉に絶句した。それはそうだけど、でも、お義兄様はお義兄様で……
私の頭はとても混乱していた。
「ちょっと、セッシー、助けて!」
「エリー、良かったじゃない。夢にまで見たお姫様抱っこをしてもらって」
傍で見ていたセッシーに助けを求めたら、セッシーは私に手を振ってくれただけだった。
そして、お義兄様は私をレッドに乗せるとその後ろに乗ってくれて後ろから私を抱きしめてくれたのだ。
まあ、いつもの事なんだけど、いつもの事なのに……
「レッド、走ってくれ」
お義兄様の声にレッドが駆け出した。
「姉上!」
私はシスの声が聞こえたような気がしたけれど、レッドはそのまま駆け出したのだ。
「エリ、俺はお前が好きだ」
耳元でお義兄様が言ってきたのだ。
「だから、それはお義兄様としてよね……」
私は振り返って反論しようとして、その唇をお義兄様に奪われたのだ。
え、ええええ!
また、お義兄様とキスしている。
それも、完全に後ろから抱きしめられて……
「ちょっと、お義兄様、待って……」
また後ろから口づけされた。
今度は私の唇を割って舌が口の中に入ってきたんだけど……
私の舌がお義兄様の舌に絡め取られるんだけど。
ちょっと待って……
こんな展開は想像していなかったのだ。
さすがに息が続かないと思ったところでお義兄様が唇を離してくれた。
私は真っ赤になって前を向いていた。
「エリ、ずっと好きだった」
お義兄様が耳元で囁いてくれた。
「いや、だから、それは、お義兄様としてよね」
私はまたしても後ろを向いてしまったのだ。
その瞬間また、唇を奪われてしまったんだけど……
それからお城に帰るまで私は何度もお義兄様にキスされて、完全にのぼせ上ってしまったのだ。
ここまで読んで頂いて有難うございます。
まだ少し続きます
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