尖塔の上まで登ってお義兄様が何か始めたと思ったら、弟の行っていた孤児院で爆発が起こり、駆けつけたら真っ赤に燃えていました
私はたらふくチョコレートパフェを堪能して大満足だった。
最後はハートのチョコレートをお義兄様がくれたのだ。
「えっ、でも、全部は」
私が言うと
「じゃあ、俺が食べさせてやるから」
お義兄様はそう言うとチョコを割ってくれて、私の口の中に入れてくれた。
「あっ、このチョコも美味しい」
私の言葉にお義兄様もかけらを口に入れた。
「本当だな」
そう言って、また一つ私の口の中に入れてくれた。
そうやって、大半を私の口の中に入れてくれたのだ。
「おい、エリ、大丈夫か」
食べ終わって、外に出た私がお腹を少し押さえているとお義兄様が心配して聞いてくれた。
「少し散歩すればぜんぜん大丈夫よ」
私は言い切ったのだ。せっかく街にお義兄様が連れてきてくれたのだ。
こんなのでダウンしていてはたまらない。
「なら良いが。じゃあ、ぶらぶら歩くか」
「うん」
私はお義兄様に頷いたのだ。
お義兄様は私の手を繋いで歩いてくれた。
それは人通りも多いから、はぐれたらまずいというのもあったけれど、もう子供ではないのに!
でも、久々の帝都は楽しかった。
「あっ、お義兄様、あちらに可愛い小物の店がある」
私はお義兄様を連れてその雑貨店に入った。
中にはいろんな可愛い雑貨が置いてあった。
私は、うさぎの小さいぬいぐるみに目がいったのだ。
「何、これ、可愛い」
色とりどりの大きさで色も色んな色が揃ったうさぎの可愛いぬいぐるみの山があった。
「どうする。買うのか。買ってやるぞ」
「本当に!」
お義兄様の声に私は喜んで見比べた。
私は青目の金色のぬいぐるみにしたのだ。
「えっ、なんか俺みたいだな」
「本当だ」
そのうさぎはお義兄様の髪の色をした金の毛色で瞳はお義兄様と同じ碧眼だった。なんかそう言う目で見るとやんちゃそうだった。
「じゃあ俺はこれで」
お義兄様が手に取ったのは黒目がクリクリとした黒い毛の可愛いうさぎだった。
「えっ、それって私?」
「みたいだろう」
お義兄様はそう言うとその二体を買いにレジに並んでくれた。
私はその間、他の物を見ていた。
「あれっ、あれって恐竜」
あちらの方に恐竜の置物みたいなものがあってそちらに歩いている時だ。
「んっ?」
私は憎しみに満ちた視線を感じた。
そちらを見ると、遠くに慌てて青い髪の女が外に出ていくのが見えたのだ。
どこかで見た姿だ。
「あっ」
私は慌てて外に追いかけようとした。
「どうした?」
お会計を終えたお義兄様が飛んできてくれた。
「セリーヌさんがいたような気がしたの」
「セリーヌって、あのサンタルの公爵令嬢か?」
私達は慌てて外に出てみたが、もうそこには誰もいなかった。
「気のせいじゃないのか?」
お義兄様が言ってくれた。
「うん、そうよね。サンタルはここから大分離れているし、まさか帝都にいるわけないわよね」
私はお義兄様に頷いていた。
でも、あの後ろ姿は本当にセリーヌにそっくりだったんだけど。それとあの憎しみに似た視線も。
私は首を振った。
こんな遠くにいるわけは無いのだ。いるはずのない人のことを考えても仕方がないと私はその事は忘れることにしたのだ。
そのまま、私達は店を見て回りつつ、天空にそびえ立つ帝都で一番高い尖塔の前まで来たのだ。
「どうする、エリ、この尖塔に登ってみるか?」
お義兄様が聞いてくれた。
前回は時間が無くて天辺まで登れなかったのだ。
「うん、登れるのならば登りたい」
私が頷くと、お義兄様は尖塔の側にいる騎士に話に行ってくれた。
「よし、了解は取って来たぞ」
すぐに帰って来たお義兄様が言ってくれた。
「やった」
私は喜んでお義兄様について中に入ったのだ。
中は螺旋階段がずうーっとてっぺんまで続いていた。
「凄い!」
最初は勇んで登りだした私だが、階段の一番上までは遠かった。
だんだん私は疲れてきた。
「お義兄様、もう少し、ゆっくり行って」
私はもうゼイゼイ言っていた。
上はまだまだだ。
「エリ、最近全然運動していなかっただろう」
お義兄様が呆れていってきた。
「少しはやっていたわよ」
私が言うが、
「でも、こんな階段で息が上がっているようじゃ全然だぞ」
お義兄様に注意されて、そう言えば、そこまでの運動はしていなかった気がした。
私は反省した。
よし、明日から運動しようと思ったのだが、問題はこの上までどう行くかだ。
「おぶってやろうか」
というお義兄様に流石に頷くわけも行かず、私は休み休み、何とか一番上まで登りきったのだ。
一番上は柱に囲まれた吹きさらしだったが、柵は一応あった。
「うわあ、凄い」
その塔の上からは帝都が一望できた。
私は柵を掴みつつ見渡したのだ。
「おい、落ちるなよ」
お義兄様はそう言うと私の肩に手をおいて抱いてくれた。
「うーん、もう子供じゃないのに」
私が言うと
「子供だとは思っていないさ」
お義兄様が言ってくれるが、どうだか……
地面にあり粒のように人が動いているのが見えた。
「あっ、お義兄様、先程までいた雑貨店があるわ」
「本当だな」
「あ、あれって喫茶ギャオスじゃない。凄いこれだけ歩いたんだ」
私は次々指さしていった。
わからないものはお義兄様に聞く。
遠くの丘の上に宮殿も見えた。
そのすぐ近くにお祖母様の家の公爵邸も見えた。
「なんか凄いね。ここから見たら皆模型みたいに小さい」
私はお義兄様に言っていた。
「そうだな」
お義兄様が頷いてくれた。
私はしばし風景に見とれていた。太陽が大分傾きつつあり、そろそろ夕方だ。
「エリ、俺が昔、東方10カ国を制圧したら、お前に頼みたいことがあるって言っていただろう」
お義兄様が言ってきた。
そう言えばそんな事をお義兄様が言っていた。
「どんな事? 私がやれることにしてよ。無理なことは駄目だからね」
そう言ってお義兄様を見たら、冗談で何か返してくれると思ったのに、真面目にこちらを見てくれたんだけど。
何なんだろう? そんなに真面目に見てくれて。
私が小首を傾けた時だ。
いきなり、お義兄様が私の前に跪いてくれたのだ。
「エリーゼ・ロザンヌ」
お義兄様がいきなり私の名前を読んでくれたのだ。
「はい」
私は思わず返事していた。一体何が始まるの? なんか騎士の誓いみたいだ。
私が思った時だ。
ドカーン
遠くで爆発音がしたのだ。
そして、黒煙が上がった。
「殿下、大変です。テロ行為みたいです」
階段の所に控えていた騎士が叫んできた。
「中央区の孤児院のほうで爆発が起こったみたいです」
私はその言葉を聞いて唖然とした。
「シス! シスが今日は孤児院に慰問に行っているはずよ」
私はそう言うと慌てて、階段を駆け下り始めたのだ。
「待て! エリ」
お義兄様が慌てて追いかけてきた。
私はどこにそんな力が残っていたんだろうという速さで一気に階段を駆け下りたのだ。
そのまま、駆けていこうとした私を止めるとお義兄様は馬を騎士から借りてくれたのだ。
お義兄様は必死に馬を駆けさせてくれて私はお義兄様の手に捕まっているしか出来なかった。
でも、ついた孤児院の建物は真っ赤に燃えていたのだった。
ここまで読んで頂いて有難うございます。
シスの運命や如何に?
続きは今夜です。
作者のモチベーションアップになるのでブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾








