お義兄様がスケスケネグリジェに反応してくれました
皆様のお陰て週間異世界転生恋愛連載ランキング3位恋愛も5位!
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私はその後、そのままにしてあるからと叔父様に言われたので、前に使っていた自分の部屋に移動したのだ。
部屋は叔父様の言う通り、私が出た時そのままだった。
置いていった衣装の大半はそのままちゃんとクローゼットに入っていた。
「あれ、お嬢様。下着とか寝間着がないんですけど」
アリスが言ってきた。
「えっ、アパートに持って行ってたんじゃないの?」
私もアリスの横から引き出しの中を一緒に見るが、確かに無かった。
「戻って来た時用にと一揃え置いておいたんですけど」
アリスが不思議そうに言っていた。
「気のせいじゃないの?」
何しろ3年も前の話だ。アリスの勘違いの可能性もあるだろう。
「そんな事はないと思いますが、その代わりにこんなの出てきましたけど」
「何なの、これは!」
それを見て私は唖然とした。
なんと私が絶対に着ないと思われる、スケスケの寝間着が出てきたのだ。
こんな下品なの誰が着るんだ!
「アリス、こんなの買ったの?」
「買うわけ無いでしょう。お嬢様は胸もまだ無いお子ちゃまなんですから。
それでなくてもお嬢様は寝相が悪いですし、こんなスケスケ寝巻き着て、いつものように布団蹴飛ばして寝ていたら、風邪引いてしまわれますよ」
「な、何をいうのよ!」
さすがの私もムッとした。
「それは寝相が悪いのは認めるけれど、誰がお子ちゃまよ!
私ももう18超えたんだから立派な大人よ。胸も出て……昔に比べれば少しは出たわよ!」
アリスの白い視線にもめげずに私は叫んでいた。
「じゃあ、これ着てみます」
「着るわよ。着れば良いんでしょ」
売り言葉に買い言葉で私はそのスケスケ寝間着を着る羽目になったのだ。
「エリ、ちょっといいか!」
私がそのスケスケ寝間着を着た丁度そのタイミングで、ノックもいい加減にお義兄様が入ってきたのだ。
「な……!」
お義兄様が私を見て固まっていた。
「キャッ」
私は悲鳴を上げて思わず傍にあった布団を手繰り寄せたのだ。
「ちょっとお義兄様、何ノックもしないで入ってくるのよ」
私が叫ぶと
「いや、すまん。お前がそんな扇情的な寝間着を着ているとは思ってもいなかったんだ」
お義兄様は必死に言い訳してくれるが、お義兄様は昔から私の部屋に入るのにノックをしないのだ。
まあ、兄だと思っていたから小さい時は全然気にしていなかったが、12を超えたときから注意しているのに、全然改まらない。まだ、寝間着を着た後だったから……いや、全く良くない! この寝間着、乳首がほとんど透けて見えるんだけど、何なのよ、この欠陥品! 私がまだ全然胸がないのがお義兄様にバレてしまったじゃない。なんかもう本当に許せないんだけど……
「何を着ようが私の勝手でしょ。それよりも私も一応レディなのよ。入る時位ちゃんとノックしてよね」
「いや、ノックはしたぞ」
「すると同時に入ってきたら意味がないでしょ」
私は叫んでいたのだ。
「さっき、下で横に呼ばれて少し言われたのだが」
それからお義兄様は来た用事を話そうとしてくれたが、怒った私は横を向いて聞いていた。
「エリ、ここは機嫌を直して聞いてほしいんだけど」
お義兄様が恐る恐る聞いてきたんだけど、
「また、胸がないとか色気がないとか思ったんでしょ!」
私がムッとして言うと
「いや、胸は思ったよりあった」
「えっ」
私はお義兄様の言葉に驚いた。私はお義兄様に小さい時から散々、胸が無い無いだの色気がないだのバカにされていたのだ。
その私にお義兄様が胸があるって言ってくれた。
なんか、私は顔が少し赤くなった。
「レオンハルト様。そのようなことを話されるのは、はしたないかと」
お義兄様はアリスに注意されていたが……
「で、さっき横に呼ばれて言われたんだが」
「誰に呼ばれたの?」
「執事だ」
「えっ、執事さんに!」
私が嫌そうに言うと、
「えっ、あの執事と何かあったのか? あの執事がお前の居場所を教えてくれたんだが、親切なやつじゃないか」
お義兄様が言うんだけど、
「だって元々、執事さんが私にこの屋敷から出て行ってほしいって言ってきたのよ」
私がムッとして言った。
「えっ、そうなのか?」
お義兄様は信じられないという顔をしてくれた。
「なんかお義兄様は執事さんの肩を持つのね」
私が白い目で見ると、
「いや、まあ、俺も最初は慇懃無礼な執事だと思ったが、俺のことを頭の先から爪先までしげしげと値踏みしてくれたからな」
げっ、お義兄様にそんな事してくれたんだ!
良く生き残っているわねと思うほど、私には信じられなかった。
「でも、一応執事の言う通りに行ったらちゃんとエリに会えたからな。執事としては、伝えていい相手かどうか値踏みして、俺を信頼して良いと判断して明かしてくれたと思うんだ」
お義兄様はそう言うんだけど……
「じゃあ、何で私達を追い出したのよ」
私がムッとして言うと
「それなんだがな、お前の信頼している叔父様が怪しいと執事は睨んでいるんだ」
「叔父様が怪しいって?」
「お前にはあまり言いたくないが、お前に襲いかかるかもしれないって」
お義兄様の言う事は結構私には衝撃的だった。
「だからお前たちには屋敷にいない方が良いと忠告してくれたんじゃないか」
お義兄様は執事さんに都合の良いように解釈してくれるんだけど。いきなり放り出されて、新しいアパートを探すのが大変だったのだ。まあ、探してくれたのはセドリックだったけれど……
お義兄様はその時の苦労を知らないからそんな風に言えるのだ。
それに叔父様はどう見てもそんなふうないやらしい性格ではないと思うのだ。
年もお義兄様よりいっているし、見た目もとても善良そうな顔をしているのだ。
「ええ? それはないんじゃない!」
私は笑って済まそうとしたのに、
「俺もあいつのお前を見る視線はいやらしいと思ったぞ」
お義兄様がそう言ったのは衝撃的だった。
「でも、お義兄様もさっき私を見た視線はいやらしかったわ」
私がムッとして言うと
「俺は健全な男なんだ。好きな女があんなはしたない格好していたら、そう言う目になる」
なんかお義兄様は自分をとても擁護しているんだけど。
「お義兄様、好きな女を見たらそうなるって言ったけれど、私を見ても鼻の下を伸ばしているじゃない! 女なら誰でもいいの?」
私はムッとして再度お義兄様を見た。
「えっ、いや、だからだな」
お義兄様はとても良いにくそうにしている。
でも、横でアリスが私を残念なものでも見るように見ているのは何故?
「というか、あの親切に見える叔父さんがそんな事するなんて信じられないんだけど」
私にはそちらの方が信じられなかった。
「性格を隠している可能性がある。俺も少し感じた」
お義兄様があくまでも言い張るんだけど。
「えっ、そうかな」
「まあ、ここは何もなければそれでいいだろう。最悪のことも考えて、エリはアリスの部屋で一緒に寝ろ。俺がこのクローゼットの中に隠れて、何も無いか夜通し見張っている」
お義兄様はそう言ってくれた。
「えっ、でも、夜通しってお義兄様大変じゃない」
私が心配して言うと、
「お前のためなら全然問題はない」
お義兄様はここぞとばかり私の所を強調してくれたんだけど、そうやって妹の私の機嫌を取るお義兄様が、何かとても胡散臭く見えたのは私が穿ち過ぎだろうか?
お義兄様の心、義妹は知らず。
続きは明日です。
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