【第二巻全電子書店発売記念】お義兄様と紅葉刈りで二人きりで過ごしました
「うわーーーー、凄い」
私は目を見開いた。
私の目の前、一面に、湖の向こう側の木々が真っ赤に紅葉していたのだ。
赤い木々は湖にも映り込んでいてとてもきれいだった。
「どうだ! これがお前が言っていた紅葉なんじゃないか」
お義兄様がドヤ顔で言ってくれた。
「うん、本当に紅葉だわ」
私は感激したのだ。
そう、私はこの世界で前世の記憶を取り戻してから、そういえば紅葉を見たことがないと思い出したのだ。
この世界で意識を取り戻してから、紅葉狩りというのには行ったことがなかった。
「お義兄様。こちらでは秋になったら葉っぱが赤く染まる木は無いの?」
私は学園の入学の準備で忙しいお義兄様に聞いてみた。
「葉っぱが赤く染まるのか? 秋に枯れる木はたくさんあるが」
「そうじゃなくて、本当に真っ赤になるのよ」
「イチョウとかでなくてか」
「あれは黄色でしょ」
「うーん、少し調べてみるよ」
お義兄様は部下の騎士たちや役人にも聞いてくれたみたいだけれど、皆知らなかった。
なんとお義兄様は、各地の代官にまで問い合わせてくれたみたいだ。
それでも誰も知らなかったので、私はがっかりしたのだ。
私はこの世界では紅葉を見ることをあきらめていたのだ。
それから8年。
私達が制圧したチエナから帰る時だ。
「エリ、少し寄り道するぞ」
お義兄様が言い出した。
私とお義兄様を乗せてくれている馬のレッドは神馬だし、一日に千里をも走ると言われた赤兎馬だ。
多少の寄り道は問題ないだろう。
でも、寄り道する理由って何だろう?
私が聞くと、
「いや、まあ、行けば判る」
とお義兄様は目を泳がせてくれたのだ。
うーん、これは何か怪しい!
女にでも、会いに行くのか?
お義兄様は見目麗しいし、チエナ留学時代の親しい女がチエナにいてもおかしくない。
私は少しもやもやした。
でも、私のもやもやはこの景色を見た瞬間飛んでしまった。
「どうだ、エリ?」
「うん。最高!」
私はお義兄様に答えていた。
お義兄様はチエナに留学していた時にここを見て、私とチエナに来たら見たいと思ってくれていたらしい。
湖岸に来るとお義兄様は私を抱えたまま、飛び降りてくれた。
「きゃっ」
思わずお義兄様にしがみつく。
レッドは高いから、そこから飛び降りられると結構怖いのだ。
「もう、お義兄様ったら!」
私がムッとして膨れると
「まあ、そう膨れるな」
そう言って私の頬にキスしてくれたのだ。
私がお義兄様から降りようとしてもお義兄様が抱っこしてくれたままだ。
「えっ、お義兄様、私も降りたい」
「お返し」
私の言葉にお義兄様が頬を差し出すんだけど。
「えっ?」
私は戸惑った。
まあ、人はいないけれど、まだ恥ずかしいのだ。
お義兄様はチエナ戦の前からそうだったけれど、私をチエナから取り返してからは本当にこういう行為を求めることが増えたのだ。
「もう、誰もいないところだけだからね」
私はそう言うとお義兄様の頬にチュッとキスをした。
「本当に我儘なんだから」
そう言って私は降りようとしたら
今度はお義兄様の唇が私の唇を奪ってくれたのだ。
「ちょっ」
私はお義兄様に抱かれているからあまり動けない。
そのまま、私の息が続かなくなるまでお義兄様に唇を貪られたのだ……
「もう、お義兄様は!」
私がその後ブツブツ文句を言いつつ、お弁当の用意をしたのだ。
シートを引いて、お弁当を広げる。
私が握ったおにぎりと卵焼き、と燻製のお肉だった。
私がシートに座ろうとしたら、お義兄様に抱き寄せられて、そのまま、膝の上に乗せられたのだ。
「もう、別に食べるときくらい膝の上でなくても……」
私はブツブツ言いつつ、お義兄様の膝の上に乗った。
「はい、お義兄様」
私はおにぎりを取ってお義兄様に渡そうとしたら、お義兄様はそのままガブリと食べてくれたのだ。
「えっ、行儀悪くない?」
私が言うと、
「おにぎりを食べるのに行儀も何もないだろう」
お義兄様はそう言いつつ、食べさしのおにぎりを私の手に添えて、今度は私の口元に持って行ってくれた。
「えー」
私はやむを得ずパクリと食べる。
残りは全部お義兄様の大きな口の中に入れてあげた。
「はい、じゃあお義兄様」
私は肉を爪楊枝で刺してお義兄様の口元に持っていく。
ぱくりとお義兄様が食べてくれて、
「じゃあ、エリも」
お義兄様が今度は肉を口元に持ってきてくれた。
「えっ、ちょっと大きくない?」
「じゃあ噛み切れ」
なんかお義兄様が無茶言うんだけど、
噛み切ると口の周りに少しタレが付いたんだけど……
「お義兄様。そんな事やるから少し汚れたじゃない」
私が文句を言うと
「えっ、そうか」
そう言いながらお義兄様がぺろりとタレの付いたところ舐めてくれたんだけど、
「ちょっと、お義兄様、それできれいになった……」
私が文句を言おうとしたら、その口をお義兄様の唇で塞がれてしまったのだ。
ちょっとお義兄様!
そのままお義兄様に唇を貪られて私は窒息しそうになった。
結局、解放された後も、私達はそこで薄暗くなるまで二人っきりで過ごしたのだった。
ここまで読んで頂いて、有難うございました。
エリーゼとお義兄様のイチャラブでした
さて、このお話の第2巻 本日全電子書店様で発売開始です。
『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。
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